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#社会

「人生会議」と2本のドキュメンタリー映画:自分がどのような最期を迎えたいかを伝えておくこと

1月末に「人生会議」のことを呟いた。 このつぶやきをする少し前に運転免許の更新に行った。 20代後半で未だ原付のみの免許で、なんなら今回は初回更新者として講習に参加した。新しい免許とともに、臓器提供意思表示のお知らせももらった。 私がどこかで脳死状態になったら私の臓器が新鮮なうちに提供してもらえればいいな、と思っているが、これは思っているだけではどうにもならない。 残された家族や親戚、友人らを困らせないためにも、生きているうちに自分の最期をどう迎えたいかを伝えておく必要

韓国ドラマ「イカゲーム」:単純さと美しさとそこにある奥行

韓国ドラマ「イカゲーム」が世界中で驚くべきヒットを記録している。個人的な指標ではあるが、"BBCのニュースに取り上げられたとき"、"アメリカの番組The Tonight Showにアメリカに住んでいる人以外の人がゲスト出演したとき"、そして、"海外で暮らす友人らと同じ時に同じことで盛り上がっているとき"、「これは世界中で流行ってるんだな」と実感する。 「イカゲーム」の俳優陣がThe Tonight Showでインタビューを受けて、ゲームをしていた。そして、その動画の一部が、

韓国ドラマ「D.P. -脱走兵追跡官-」:いじめを黙認することの罪。

韓国ドラマ「D.P. -脱走兵追跡官-」を見た。疾走感溢れるドラマで、全6話あっという間に見終わった。いじめのシーンは刺激的だが、1話を見終わればいつの間にか最終回になっている。一気見推奨だ。 あらすじD.P. とは憲兵から選ばれた脱走兵追跡官のことで、軍務を離脱し脱走した兵士たちを連れ戻すことを任務としている。二等兵アン・ジュンホ(演:チョン・ヘイン)と先輩で組長のハン・ホユル(演:ク・ギョファン)のふたりがバディとなり、脱走兵を探しだす。アン・ジュンホは任務を通して、脱

映画「否定と肯定」:真実を追求すること

映画「否定と肯定」が8月26日(木)までGYAOで無料公開だったため、26日夜に大急ぎで鑑賞。 今も昔も差別主義者や歴史をひずめようとする人たちがいる。そしてそれを支持し、拡散する人たちがいる。この映画からホロコーストの事実、否定論者の論法、歴史を否定する人たちや差別主義者と対峙する姿勢、そんなことを考えさせられる。また、すでに事実として認められていることに対して、改めて「真実であること」を証明することの難しさも伝わってくる。 あらすじ歴史小説家デイヴィッド・アーヴィング

インド映画「パッドマン 5億人の女性を救った男」:生理用品が買えない問題

今日は2018年に公開されたインド映画「パッドマン 5億人の女性を救った男」を見た。Netflixで配信されており、時間は2時間10分だ。生理を経験したことのない人には是非見て欲しい。女性たちが生理で困っている現実があることを知るためにはとてもいいように感じた。 インド映画「パッドマン 5億人の女性を救った男」 主人公ラクシュミは妻想いの青年だ。結婚してから、妻ガヤトリの幸せを一番に考えてきた。 ある日、妻ガヤトリは生理になった。 生理になった女性たちは家の外(ベランダ

インド映画「息がつまりそう」:2016年の高額紙幣廃止

今日、2021年3月29日(月)はホーリーだ。 インドに行っていたら、今日は色粉を投げ合って悦びに満ち溢れた日を周りの人たちと分かち合っていただろう。一昨年はホーリーの時期にインドに行っていた。日本の元号が「令和」になった発表をインドのホームステイ先のベランダで見たのを覚えている。 今日がホーリーだからということではないが、インド映画を見た。 インド映画「息がつまりそう(Choked: Paisa Bolta Hai)」銀行員の妻サリタとミュージシャンを目指していたが今

韓国ドラマ「オレンジ・マーマレード」を見始めた。

「コロナ自粛休み」は韓国ドラマ鑑賞に捧げられている。すきあらば、Amazonプライムで韓国ドラマを探している。noteも「韓国ドラマ好きの人」のnoteになりつつある。韓国ドラマは好きだけど、なにかを語れるほどの知識量もなければ、推しがいるわけでもない。最近よく見ているだけだ。 少し前に「青い海の伝説」を見終わった。 その後に、「ゴー・バック夫婦」を見た。 そして、今日から「オレンジ・マーマレード」を見始めた。 人間とヴァンパイアの切ないラブストーリー。 1話は、1

人類学者デヴィッド・グレーバーがインタビューに応えていた。

デヴィッド・グレーバーがインタビューに応えていたのを今朝Twitterで見かけた。よかったので共有したい。 デヴィッド・グレーバー デヴィッド・グレーバー(David Graeber) 1961年、ニューヨーク生まれ。文化人類学者、アクティヴィスト。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス大学人類学教授。 *Brut Japanの冒頭で彼は「作家」と紹介されていた。グレーバーはいつから「作家」になったのか、と勝手に困惑した。 著書:『アナーキスト人類学のための断章』(20