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「論理的思考法」クイズ!【第1問】「虚偽答弁の固定した定義は国会の中にない」

政治家発言の「コント」

日本の政治家は、いつから「お笑い芸人」になったのだろうか? 彼らの発言を聞いていると、まるで「コント」である。コメディアンが観客を笑わせようと意図しているのであれば理解できるが、彼らは国会や委員会や記者会見において公式声明を発しているのである。もはや、幼い子どもたちからさえ、大笑いされるレベルではないか!

読者は、次の発言をどのように思われるだろうか? その発言のあった状況を改めて確認した上で、なぜ「コント」になるのか、どこまで非論理的なのか、いかに日本語が破壊されてしまっているのか、自分自身の頭でよく考えて、発見してほしい。「論理的思考法」のよい訓練になるはずである。

「虚偽答弁の固定した定義は国会の中にない」

12月25日、加藤勝信・官房長官は、記者会見で、国会答弁において「何をもって虚偽答弁というかは、必ずしも固定した定義が国会の中であるとは承知していない。使われる文脈によって判断されている」と述べた。

その前提として、次のような状況があった。12月21日、衆議院調査局は、安倍晋三前首相が、2019年11月~2020年3月に「事実と異なる国会答弁を118回していた」ことを発表している。

そもそも安倍事務所は、「桜を見る会」前夜祭の一部費用を補填した事実を認めた。それにもかかわらず、安倍氏は、国会の33回に及ぶ答弁において、①事務所の関与はない(70回)、②ホテルからの明細書はない(20回)、③補塡はしていない(28回)と、合計118回の「虚偽答弁」を繰り返していたというわけである!

この安倍氏の「虚偽答弁」について記者会見で質問された加藤氏が、「虚偽答弁の固定した定義は国会の中にない」と返答したわけである(笑)。

しかし、衆議院調査局は、「虚偽答弁」を明確に定義している。それは、単純に「事実と異なる国会答弁」ということである。論理学の「真理の対応理論」によれば、ある文が事実と対応すれば「真」、事実と対応しなければ「偽」である。調査局の見解は、論理学の理論にも合致している。

なぜ加藤氏は、これほどまでに信じ難い「詭弁」を弄さなければならないのだろうか(笑)?

ヒント:「虚偽」・「詭弁」・「虎の威を借る狐」

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