マガジンのカバー画像

アイドルノススメ ~分断の時代~

26
アイドル冬の時代からグループアイドルの時代、日本の音楽史の変遷の中でアイドルというものが確立されていきます。様々な視点からアイドルという事象を掘り下げます。
運営しているクリエイター

2019年9月の記事一覧

千葉市中央区"SOGAご当地アイドルプロジェクト"への疑問

千葉市中央区"SOGAご当地アイドルプロジェクト"への疑問

Twitterで流れてきたご当地アイドルプロジェクトのお話。この手のロコドルの類は雨後の筍みたいに見てきたのだけど、甚だ疑問なところがある。地方活性のような単語が並ぶ中で、どうしてアイドルという発想が出てくるのか。

 

【千葉市の現状とは】

まず、地方活性を掲げている以上、千葉市、中央区の現状というのを把握する必要がある。千葉市のホームページより統計データを読む。

千葉市全体として見ると、

もっとみる
ついに始まるPRODUCE101 JAPAN!衝撃の参加者が!

ついに始まるPRODUCE101 JAPAN!衝撃の参加者が!

韓国で多くの熱狂的なファンを生んだオーディション番組PRODUCE101の日本シリーズがいよいよ始まります。

101人の研修生が合同生活を行いながら、A~Fクラスに分けられ、著名なトレーニングコーチから厳しい指導を受けながら、最終的なグループデビューの枠を巡り競い合います。

国民プロデューサーとなった視聴者は1日1回、11人を選んで投票する事が出来ます。番組の開始は9月25日TBSで放送開始と

もっとみる
HIPHOPとアイドルから見る日本の音楽

HIPHOPとアイドルから見る日本の音楽

これまであまり触れてこなかったが、実は音楽的価値観で言えば、その精神性はHIPHOPに学んだというところが多かったりする。90年代J-POPの恋愛至上主義一辺倒な世界観の中で、FGの面々が繰り出すダメな大人の様やMSCのひりついた街の描写、TBHは街は違えどヒーローだった。だから、宇多師匠の存在には影響を受けてて、BUBKAをカス取り雑誌と呼びながらマブ論は読む、という歪んだヘッズだった。

ハロ

もっとみる
アイドル分断の時代 日向坂46の新曲に見る上流

アイドル分断の時代 日向坂46の新曲に見る上流

日向坂46の3枚目のシングル『こんなに好きになっちゃっていいの?』のMVが公開された。何度か繰り返し再生しながら思ったのは、これが上流の存在なのだということだった。

このnoteで繰り返しアイドルの分断について語っているが、インディーズや地下アイドルの状況について語ることは多かったが、上流について触れる事はあまり無かった。意図してたものではないが、どこかで読んだ人とコンテクストを共に出来る機会を

もっとみる
アイドルと田村ゆかりと桃井はること

アイドルと田村ゆかりと桃井はること

勘のいい声ヲタならこの2項目に共通するキーワードはすぐに出てくる。だが、反対にアイドルヲタクはそのキーワードが出てきても何のことか分からない、という現象がまさに分断の時代の認識となっている。

それは、中学生の頃、いわゆる投稿雑誌の1ページに載っていた真ん中分けのツインテールに魔法少女のようなフリルの衣装を着た子に目を奪われた。時代はアイドル冬の時代、水野あおいの姿だった。

(今見ると、STUの

もっとみる