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ウエキトシヒロのサクめし #1「ちくわがメインの簡単一汁三菜」

はじめまして。長野県佐久市出身の料理家/フードスタイリストのウエキトシヒロ(@utosh)です。

“普段の料理は健康のためになるものを”という考えのもと、忙しい日常でも手軽に作れて、不足しがちな野菜がとれるレシピを、日々SNSを中心に発信しています。

この連載では、僕の「食事と健康」に対する考えの根本にある、地元・佐久(さく)の食をテーマにした、“サクッ”と手軽に作れるごはん【サクめし】を紹介していきたいと思います!

長寿県の秘密は毎日の食事にあり!

はじめに、食事と健康、そして佐久の食についてお話させてください。
今は日本一の長寿県になった長野県ですが、昔は決してそうではありませんでした。県民の塩分摂取量がとても多く、たくさんの方が塩分のとり過ぎが原因の病気で亡くなっていたのです。この問題に地域医療で取り組み、長野県は長寿県になっていったのですが、この部分は伝えたいことが盛りだくさん過ぎるので、詳しくはまた別の回にお話しするとして……。

大切なのは「食生活の改善」が長野県を長寿日本一にしたというところ!
それだけ、日々の食事って大切なんです。

佐久市が取り組む「ぴんころ食」

僕の地元の佐久市には「ぴんころ地蔵」というお地蔵さんがあります。生涯元気に過ごすという意味の「ピンピンコロリ」をお願いするお地蔵さんなのですが、佐久市はこれにあやかって、おいしくて健康になれる「ぴんころ食」の普及に取り組んでいるのです。

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この「サクめし」では、ぴんころ食を作る際の5つのポイントを踏まえたレシピを考えていきたいと思います。
長寿というと少し難しいテーマに思うかもしれませんが「簡単で、おいしくて、体によくて、一石三鳥!」くらいの気持ちで、ぜひ日々の食卓に取り入れていただけるとうれしいです。

さて、今回の献立はこちら!

「ちくわがメインの簡単一汁三菜」

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〈主菜〉
チリちくわ

〈副菜〉
・れんこんの塩麹炒め
・ほうれん草の塩麹和え

〈汁物とごはん〉
・エノキとわかめのスープ
・五穀米(白米でもOK)

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チリちくわ(2人分)※写真は1人前です

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エビチリのえびの代わりにちくわを使った「チリちくわ」は、面倒な下処理が不要で、下味もついているから簡単においしく仕上がります。

【材料】
ちくわ(小さい生ちくわ) 2袋(10本)
片栗粉 大さじ1
長ネギ 1/2本
〈A〉
にんにくチューブ 小さじ1/2
生姜チューブ 小さじ1
豆板醤 小さじ1
(辛いのが苦手の人は1/2に)
〈B〉
ケチャップ 大さじ3
砂糖 小さじ2
塩 小さじ1/2
鶏ガラスープの素 小さじ1
水 150ml

お酢 小さじ1
サラダ油 大さじ1

【作り方】
(1)ちくわは4等分にし、片栗粉をまぶして合わせておく。ネギはみじん切りにしておく。
(2)フライパンに油を引き、〈A〉を入れ、にんにくに火が入るように中火でしっかり炒める。
(4)ちくわを入れてすこし炒めた後、〈B〉とネギも入れてさっと混ぜ合わせる。
(5)最後にお酢を回しかけて完成。皿に盛りつける。


ちくわは加工食品だけど塩分はひかえめ。サクめしにぴったりの食材なので、これからも積極的に使っていきたいと思っています!

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れんこんの塩麹炒め・ほうれん草の塩麹和え(2人分)※写真は1人前です

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れんこんとほうれん草は、生活習慣病に効果のある栄養豊富なスーパー野菜。どちらも塩麹で味つけするから、パパっとできちゃいます。ちなみに、塩麹の塩分は塩のおよそ半分。さらに食材のうまみを引き出す効果もある、とっても優秀な調味料なんです。

れんこんの塩麹炒め
【材料】
れんこん 80g程度
塩麹 小さじ1/2程度
しょう油 小さじ1/4程度

【作り方】
(1)れんこんを薄く切って、いちょう切りにする。
(2)フライパンに油を入れ、中火で熱してれんこんを炒める。
(3)れんこんに火が通って少し焦げ目がついたら、塩麹と少量のしょう油で味つけをする。

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ほうれん草の塩麹和え
【材料】
ほうれん草 100g程度
塩麹 小さじ1/2程度

【作り方】
(1)ほうれん草を1分ほど茹でて、水にさらして冷ます。
(2)しっかり絞って5cm幅に切り、塩麹で味つけをする。


多めに作って置いておくと、ちょっと献立に野菜を追加したいときや、お弁当のおかずにもなって便利ですよ!

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えのきとわかめのスープ(2人前)※写真は1人前です

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栄養豊富なエノキとわかめのヘルシースープ。片栗粉でとろみをつけることで具材にスープが絡んで、調味料控えめでも満足感があります。

【材料】
えのき 半分量
乾燥わかめ 小さじ1程度
水 600ml程度
鶏ガラスープの素 小さじ1~2(味を見ながら調整)
しょう油 小さじ1程度

〈水溶き片栗粉〉
片栗粉 大さじ1
水 大さじ1

【作り方】
(1)えのきは石突きを取り、2〜3cm幅に切る。乾燥わかめは水で戻す。
(2)鍋に水を入れ、沸かしながら鶏ガラスープの素・しょう油・えのきを入れる。
(3)沸騰したら一度火を止め、水溶き片栗粉を入れてとろみをつけて、最後に水で戻したわかめを入れる。


寒くなるこれからの季節、温かい汁物は一層おいしく感じますよね。このスープは、2つの具材だけで簡単に作れるので、ぜひ試してみてください。

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いかがだったでしょうか?
主役の食材をちくわに置き換えたり、塩こうじで味つけしたり、日々のレシピのアレンジとしても参考にしていただければと思います!

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今回サクめしを作るにあたって、まず、ちくわを使ったメニューをやりたいなと思いました。ちくわは、実はタンパク質がすごく豊富で栄養価が高い、みんなが見落としがちな主役級の食材なんです。

さらに長野県民にとってちくわはソールフード。なぜかは分からないのですが、海がない長野ならではの、タンパク源として重宝されているのかもしれません。

これは地方出身者あるあるだと思うのですが、当たり前に食べていたものが「これってローカルだったの?」って驚くことありますよね? 長野県民が大好きな【ビタミンちくわ】もそれで、「ビタミンちくわって東京にはないんだよ」って長野の人にいうと大抵ビックリします。長野の人に会ったらぜひ伝えてみてください(笑)

【PROFILE】
ウエキトシヒロ
長野県佐久市出身の料理家/フードスタイリスト。“普段の料理は健康のためになるものを”という考えのもと、手軽に楽しく作れて、不足しがちな野菜がとれるレシピを、日々SNSを中心に発信している。著書に『とりあえず野菜食BOOK』『盛りつけエブリデイ』『在宅楽飯100』がある。

▶Instagram:@utosh
▶Twitter:@toshihiro_ueki

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