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健康寿命をみよ~んとおもちのように、熱々チーズのように、のばしていくために

「健康寿命」という言葉を聞く機会が、ここ数年の間に増してきたのではないかと思う。
かつては「セミの寿命」という言葉しか意識したことはなかったのだが、ここにきて健康の寿命まで気にしなければならないようだ。
はたして、健康の寿命とはどの程度なのか。エサは何をあげればいいのか。虫かごで飼っていいのか。 あれ? セミとごっちゃになってきた。

健康寿命とは、命が尽きる寿命とは異なり、医療や介護のお世話にならず健康な生活をいつまで続けられるかの期間を表す言葉である。
誰しもが馬車や空飛ぶ絨毯に頼らず、いつまでも自分の足で荒野を駆けまわりたいだろうし、魔法や呪文に頼らず敵をバトルアックスで攻撃したいはずだ。
そのためにも、日々の生活の中にしっかりと運動を取り入れていかなければならない。

と言ったとたん、聴衆の皆様がさっと離れていくのが見て取れる。
そう。みんな、運動が大嫌いなのだ。ハエやゴキブリ、蚊と同じように運動のことも大嫌いなのだ。運動がさっと視界の隅に入り込もうもんなら、すぐに新聞紙をたたんでパンッと叩きたくなるほど、運動が大嫌いなのが人間というものなのだ。

かくいう私も、病院の待合室で「運動不足さん、運動不足さーん」と呼びかけられればすぐに返事をして立ち上がるであろう。なにせ運動らしい運動といえば、貧乏ゆすりくらいしかしてこなかったわけだ。

一念発起し、運動習慣を身につけよう。
まずは朝。
体を洗うときには召使いに任せるのではなく、自分の手で洗おう。服も着させてもらうのではなく、自分で着よう。わしゃ星の王子さまか。

続いて昼。
昼食後には軽く散歩をしよう。富士山の五合目くらいまで行って戻ってこよう。

そして夜。
部分痩せを期待して、身体の部位ごとに鍛え上げていこう。まずは胃だ。強靭な胃袋を作り出すために、脂ののった上カルビを三人前は食べよう。強い肝臓も必要だ。ビールを六杯は飲もう。
さあ、ここからが本番。まずは体を温めるためにスクワットを三千回、そしてマウンテンクライマーを二時間、プランクを二時間、プッシュアップを五百回やり終えたところで、ゲロを吐くことになるかと存じます。

とまあ、馬鹿馬鹿しいお話をしておりますけどもね(急に落語家風に)、健康寿命を延ばしていくには運動だけではちと足りない! しっかりと栄養も摂っていかないとなりませんね!

やはり運動をしたあと摂取するのにふさわしいのは、プロテインだ。
プロテインには良質なタンパク質に、ビタミンB群、カルシウム、ビタミンDなどの豊富な栄養が含まれている。さらに効果に個人差はあるだろうが、プロテインを飲むことで、自らがマッチョになった安心感を得られるという精神安定剤としての役割も期待できる。
お買い求めの方はお近くのドラッグストアまで。

店員「いらっしゃいませ」
客「すみません、精神安定剤が欲しいのですが」
店員「はい?」
客「あ、えっと、そうじゃなくて、あの、力をつけたいときに飲むあれです、あれ」
店員「プロテインですか? あちらの棚にございます」
客「プロテイン? えっと、そうじゃなくて、僕が欲しいのは、ちからのたねですね」
店員「えっ? ドラクエの?」
客「そうそう! ドラクエの! ちからをつけたいので」
店員「あいにく、当店にちからのたねは……」
客「そうなんですか。じゃあ、プロテインで」
店員「お味も各種取り揃えております」
客「そうですね……。ではショコラ味のちからのたねを」
店員「おとといきやがれ」

といった会話をシミュレーションしておけば、だいたいのことはクリアできる。


健康寿命を二百歳まで延ばすという目的がある私たちには、運動だけでは足りない。
食事面も見直していく必要がある。

糖分や油分の吸収を抑えるために、先にサラダや温野菜など、食物繊維のあるものを食べておくといいという。
当然、ポテチの前にサラダ味のスナックだ。

この中に「わたしはベジタリアンですけど」っていう方いらっしゃいますか。そういった方はですね、野菜を食べる前に野菜を食べるようにしてみてください。
……待てよ。野菜を食べる前に野菜を食べなければならないということは、その最初の野菜の前にも野菜を食べるということで、となるとその野菜の前にも野菜を……となっちゃうので考えるのはよそう。


上記のようなことに気をつけて生活を送っていれば、君も、パーフェクトボディ byケインコスギ

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