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オンラインで地域への没入感は得られるのか? その3(オンライン企画)

(その1 開催に至る経緯、日程と概要はこちら)

(その2 味わう企画紹介はこちら)

今回のオンラインでのWeekでは、3本のオンライン企画を実施した。

1. Spatial.Chatを使ったバーチャル空間
2. テーマを決めて語り合う場=乱入できる生テレビ開催
3. 館山の課題を考える飲み会=面白がる会の開催

それぞれについて、ご紹介と内容を含めた振り返りを。

1. Spatial.Chatを使ったバーチャル空間

いままでオンラインのWeek開催前にもいくつかSpatial.Chatを使った企画をトライしてきていて、人が集まることお金のやり取りができること街の商店街のようにいろいろなことがバーチャル空間で成立することがなんとなくわかっていたので、今回、館山の会場をバーチャル空間上に設けた。
朝、なんとなく集まってくる場であり、なんとなく誰かが滞在し、様々な情報を手に入れられるような、そんな想定の空間。

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地元紙・房日新聞からの取材もこの場を通じて入ったり、紹介した野菜ボックスやコーヒー、乱入できる生テレビや面白がる会の情報もそれぞれ配置した。

この場を通じての新しいイベント参加者がきたり、もっと多くの人のやり取り・交流の場が生まれるたり、それなりの人数が期間中滞在して交流がうまれることを期待していたが、振り返ってみると実はそれほどこの場は動かなかった

なかなかいきなり入ってきて、「どうもこんにちは」なんていうのはリアルの場でも難しいところ、それはバーチャルの場でも同じだった(気まずさはバーチャルの場の方が低いのかもしれないが、それでもそれなりのハードル)。後ほど出てくるイベント(生テレビ・面白がる会)のあと、「まだ話し足りないよね」「イベントは終わったけど、今の話、もう少ししませんか?」と言った感じ、アフターパーティー(いったん打ち解けた後)の場としてSpatial.Chatを使うというイメージの方が良いのかもしれない。

2. テーマを決めて語り合う場=乱入できる生テレビ開催

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あなたが見てきたコロナの風景。
今回のコロナで、東京にいた人も、館山にいた人も、日本中、世界中どこにいても間違いなく「コロナのこと」は考えたはず...しかも、生活、仕事....生き方に至るまで。

「乱入できる」とは文字通りで、視聴していた側(FBでライブ配信していた)がDMやコメント経由で参加を希望すれば、その場に入れる=乱入できる企画。

長野や静岡、東京・神奈川、そして地元館山。
様々なエリアから参加者が集まり、コロナの風景、地方から見た都会のこと、都会から見た地方のこと、いろいろな視点から2時間を超える長丁場、熱い熱いトークが繰り広げられた。じっと見ていなくても、ラジオのように話が聴けるのでYouTubeも是非再生してみていただきたい。

3. 館山の課題を考える飲み会=面白がる会の開催

面白がる会ロゴ

面白がる会とは
難しい課題に対して、自分ごととして捉え今までの慣例や常識に囚われず、これからはこうだったらいいというアイディアをブレストする会。

この面白がる会、いままでも数多くの課題に対して開催されてきていて、例えば、ボウリング場を面白がる会だったり父親を面白がる会だったり、未来の働き方を面白がる会など「独立したテーマ」のものや、田町・日本橋・調布、といったような地域課題まで、その守備範囲は多岐にわたってる。
しかも、ここの会で出てきたアイデアが実際に具体化されている例もチラホラ存在している(出てきたアイデアを実現するのは参加者の自由!)。

そんな面白がる会をオンラインで開催してみた。

今回は館山にある診療所をリノベーションして昨年開業したゲストハウス、tu.ne. Hostel、そして道路を挟んで向かい側、新たな拠点TAILとして生まれ変わりつつある旧段ボール工場本社社屋、そして同じ通りに面した元薬局店舗ビルを改装中のCIRCUS、そして館山駅前にあるサカモトビル
これら今アツイ館山の物件図面を参考資料に面白がった。

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まず、事前に配布されていた図面を見ながら、YouTubeなども使って、ぞれぞれの建物について説明を受け、質疑応答。ある程度課題感を把握したの日グループを3つに分け、それぞれのグループでアイデア出しを進めてもらって、再度集まってそれぞれ発表するスタイルが面白がる会。

「難しい単語は使っちゃダメ」「偉そうにしない」「否定しちゃダメ」など、簡単なルールが設定されているので、誰しもが自由に気ままに、普通だったらなかなか言えないような(?)、そんなこといっても実現できるの?って躊躇してしまうようなアイデアでもスッと言える雰囲気。

面白がる会の参加者も静岡や山梨、長野と都会以外からの参加も多く、下田と館山を結ぶシーレーンのアイデアや、東京や神奈川といった大都市をすっ飛ばした地域と地域がつながっていく様子や、それぞれの課題感を共有し合うような瞬間が多々見られ、地域の課題に出会って、自分のこととして考えていけばいくほどアイデアが膨らんで、実際にその地に行ってワクワクしたくなってくる、ということをリアルに体験する瞬間になった。

さいごに

2.3.の企画はそれぞれ1日目2日目の夜と2日間に渡って開催したのだが、「まだまだ話し足りないよね」「もう少し時間があれば」という声が多く聞かれた。前述したとおりいったんお開きにした後の場としてSpatial.Chatは使えたなあと反省すると共に、リアルなWeekの開催が今後実現できたとして、その場合、事前にオンラインの生テレビで話しをしたり、課題を面白がったりすることで、参加者同士の交流がより深まり、「出会いたくなる」「もっと話したくなる」「その場にますます行ってみたくなる」など、よりリアルに対する期待感が上げられる企画にできるような雰囲気があった。

「館山への没入感」というとなかなかこの2日間では難しかったところもあるが、事後の参加者アンケートでも「館山について知ることができた。行ってみたくなった」「物理的距離を超えて様々な人とお会い出来て楽しかった」「話したい欲求に駆られました」などと言った声も聞こえてきた。

大きな課題としては....女性の参加がすごく少なかったこと。そして、参加者皆さんがいい意味での変態ばかり(なによりライスワーク*をしているという人がほとんどいなかった....)で、多様性には程遠い状態、もっともっとLivingAnywhereの世界観を広く浸透させていくには、いろいろな切り口で様々な人に届くような仕組みや仕掛けを考えていかなければならないなと強く実感したところ。

*ライスワーク=ご飯を食べるため、生活するために働くこと。

また次回、そろそろリアルでの開催が可能なのか、はたまたどうなるのか。
このコロナ渦の中、LivingAnywhereが見ている世界はどうなったのか、そしてこれから、どうなっていくのか?そんなことを考えていく場を企画していきたいと考えている...とチラリと言っておきながら(こんな話題、興味ありますか?)、今回のLivingAnywhere Week ONLINE in 館山の紹介を終わりたい。

最後に、館山からみた富士山と夕日をお届けします(2020年6月27日夕方)....

(おわり)

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