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何かにハマっている時こそ自分に優しく


今、Procreateというお絵かきアプリにものすごくハマっています。
時間を見つけてはYouTubeのチュートリアルを見て、描いてを繰り返す日々はとても楽しくて、文字通り寝食を忘れて集中してしまう。

最近好きなのはこちら。Art by Melodyさん。


何かにハマれるのは幸せなことだ。

しかし、こういう時は黄色信号でもある。わたしは猛烈に熱しやすく冷めやすい過集中タイプなので、こういう時こそ、本当に自分の扱い方に気をつけなくてはいけないのです。

過去の経験から、こういう時に飛ばしすぎると体を壊すか、体調不良によりアクセルが踏めなくなってくることを「興味がなくなった」と頭が誤認識して、せっかく宿った創作の火を、育てることなく消してしまうことをわかっている。

だからこういう時こそ、「一日一描」という自分で設定したルールが重要になってくる。わたしは今、去年に引き続き「一日になんでも良いから一枚絵を描く」というルールをもとに100日間絵を描き続けるという試みを行っているのですが、これは、足場でもあり命綱でもあるのです。


まだエンジンがうまくかからず上手にドライブできない時、このルールは

「必要最低限1日に一枚、紙ぺらに一本線でもなんでも描いてあればOK!これ以上やってもいいしやらなくてもいいんだよ」

という足場のような役目を果たします。

そして、エンジンが温まってきて、ある程度うまくドライブできるようになってきた時(今の状況ですね)、今度は

「1日に一枚以上描かなくていい。これ以上飛ばしてはダメだよ」

という命綱の役割を果たします。
暴走しすぎてしまったり、温まりすぎてしまったエンジンがオーバーヒートして故障したりすることの抑止力として働くのです。飛ばしすぎることの代償はとても大きい。

まず、今わたしがやらなくてはならないのは、本来の生活スタイルを崩さないようにすることでしょう。きちんと寝て、食べて、身の回りの人とよく喋るという普段のベースを崩してはならない(あぁ耳が痛い・・)。

そして、アクセルを緩めること。
前に進むことから、動きそのものに意識のフォーカスを移してあげることが大事なのではないかと思います。自分が作ってきた動きが、今どんな流れを作ろうとしているのかをちょっと冷静に俯瞰してみてみるのです。

そこで必要なのが、セルフコンパッション。
自分への優しさや労り、慈しみです。

「頑張ろう、もっと頑張ろう」と自分を鼓舞し、奮い立たせることは何か新しい物事を始める段階ではとても大切です。しかし、そこから何かしらの流れや動きが出来上がってきたならば、一度「本当によくやっているね。本当に頑張っているね」とアクセルを踏む足を緩め、肩の力を抜いてあげるフェーズが必要ではないでしょうか。わたしはそれができなくて、ずっとアクセルを踏みっぱなしで突っ走ってしまい、随分と失敗をしてきたように思います。

「どうして?今すごく良い感じで、アクセルを緩めるなんてもったいないよ。今この調子でもっと頑張れば、もっと遠くに、もっとすごいところに行けるんじゃないの?」と、脳はあらゆる妄想や成功ストーリーを駆り立ててきます。

けれどそんな時、お腹や胸に手を当てて深呼吸をしてあげるとほんのりと体が疲弊していることを感じられるのです。そして小さく儚げな声でこう言うのです。

「ちょっと休みたいです・・」

きっとこの声に従って、アクセルを踏む足を緩めたとしても、おそらく減速することはない。止まってしまうというのは妄想で、すでにスピードがついているのだから、ここぞという必要な時に適宜踏んであげればきっと大丈夫。

そうわかっているのだけれど、ついつい頭の中の大きな声の人に従ってしまう自分がいる。自分を鼓舞し、奮い立たせる声に負けてしまう。

だけど、そんな時。
「本当によくやっているね。本当に頑張っているね」と言ってあげるもう一人の自分がいたら、脳の声にかき消されてしまいそうな小さな小さな体の声にも傾けてあげられる耳を持つことができ、実はそれは思っていたよりも力強くパワフルなのかもしれない。

かもしれない。
と書いているのは、そんな風に自分に接してあげたことがないから。今までかつてやったことないことを、今まさに試そうとしているから。

エンジンがすっかり温まって、暴走モードになった時にいきなりやるのはむつかしい。だから毎日、普段なんでもないような日にも、夜寝る前に胸に手を当てて言ってあげるのだ。

わたしは本当によくやっているね。
わたしは本当によく頑張っている。

わたしが安全でありますように。
わたしが健康でありますように。
わたしが幸せでありますように。
わたしの痛みや苦しみがなくなりますように。

そうやって、今までやったことのない運転の仕方と行ったことのない道へ進む勇気をちょっとずつ育てているところです。

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