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ただ話す・ただ聞くためにそこにいる|裏の畑Body work部『十牛図のワーク』

月に一度のシュタイナーの絵の教室「裏の畑」の後半の部で、Body work講座を担当しています。前半の部の絵の教室はこちら↓

7月19日。
明日に夏の土用入りを控え、なんとなく身体がどっしりとした重みを感じ、気持ちも内側に向かっていくような空気を肌に感じていました。この日は、ワークブックに沿って十牛図の第一図〜第三図までをたどりました。

十牛図ワークブック・裏の畑バージョン

第一図の人生が折り返し、自分探しの旅が始まったきっかけやその感触についてまずは語り合いました。第一図に関してはこちらの記事で書いています↓。

そして次に、自分はどんな「仮面」をつけているのかを語り合いました。仮面とは、自分が社会に見せている顔のこと。「わたしって〇〇な人です」と他者に自らのことを紹介したときに〝心がザワザワしないこと”と捉えてみました。これが私です、と社会に向けることに抵抗のないアイデンティティですね。

・わたしは一児の母である
・妻である
・掃除が好きである
・他の人が気がつかないような視点に気づけることを良しとしている
・多様性を重んじている

これらは私にとってはすんなり受け入れることのできるアイデンティティですが、人によってはザワザワした感じを覚える方もいらっしゃると思います。そしてそのザワザワの中にもう一つの、自分にしか見せない顔、「影」の存在が待っています。一番初めの牛との出会いは「影」という形で現れることが多い。

しかし牛に出会うためのヒントは「ザワザワ」だけではありません。実は、「ワクワク」もかなり大事ではないかと思っています。第三図に入ると実際に牛の姿を発見し追いかけ、第四図面と向かって対峙していくという、かなりエネルギッシュな展開が待っているわけで、その原動力となるのは第二図で「どれだけワクワクを感じられたか」なのではないか、と思っているのです。

というわけで、第二図のワークでは、ペアを組みインタビューワークを通じて、お互いのワクワク、強く抱く想いをじっくりと受け止めていきます。

マインドフルリスニングという方法を使いました。
普段会話するよりもちょっと意識して相手の存在をしっかりと感じ、同時に相手の話を聞くためにここにいる私へも意識を向けていきます。

ひたすら語る。ひたすら聞く

時間はたったの5分。

短い時間ですが、そのようにして話をしたり聞いたりすると、不思議と相手の体験が自分の体験と折り重なっていきます。遠巻きに眺めながら、お花が開いていくような温かい感触と、牛の力を感じていました。

「自分が好きなこと・興味のあることをひたすら語る」こと「誰かが自分の話を聞くためにそこにいる」こと。

一見シンプルなことだけど、普段の生活する中で中々体験できない、とても貴重なことではないかなと思います。黙々と一人で取り組む自分探しも楽しいけれど、人と一緒じゃないと体験できない旅の面白さもありますね。



ワークのお供の素敵な和菓子。
参加者のEさんがつくってきてくださいました。

銀河を思わせる美しいグリーン
お抹茶もたてさせていただきました


美しいグリーンを捉えたお写真を撮ってくださったのは、参加者のYさん。
ここにもそこにも牛の力が。

次回は第三図をじっくりと。
牛さんとご対面を果たして行きます。

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