あの頃と今

人との出会いや別れで
運命は大きく変わる

7歳で東北から千葉県に引っ越してきた
地元で大切な友達ができた
専門学校で同じ目標を持った仲間ができた

父が癌で亡くなった

恋をして同棲して29歳で結婚した
5年後に離婚した

平凡な家族で育ち
普通の女性として生きているつもりだった

でも振り返ると
なぜかいつも苦しかった

母親との関係
否定的でネガティブで
自信がないのに傲慢な人
一人じゃ何もできないのに
誰かの役には立とうとしない
いい影響を受けたとは言えない

元夫、母、地元の友達の一人
性格が似ている人達とは
縁が切れた

妹から聞いた過去の出来事に
大きなショックを受けて
一人では抱えることができないと
直感的に感じてカウンセリングへ

思いをどんどん吐き出した
間違ってる、合ってる関係ない
とにかく出てくるまま言葉にした

そうしたら本当に大事なことがわかってきた

母から受けてきた愚痴と粘性のある言葉が
綺麗に剥がれ落ちていった

物理的に実家と距離を取ったこともよかった

自分がいま何を感じているか
それを素直に出せる環境
そのまま受け止めてもらう経験

それを繰り返したら
自分がここまで生きてきたことを
誇りに思えた

よくここまで生きてきた
一人で考えて
我慢して
もがいて
破裂寸前でちゃんと助けを求めた

自分はちゃんと人生を選択してきている
離れるべき人とは離れ
自分と向き合っている

自分なりに誠実に
人との関係を築こうと努力してきた

そう考えられるようになってきたら
趣味が初めてできた
私はこれが好きですと言えるもの

他人軸しかなかったということに
やっと気づいた
自分軸が少しずつ育ってきた

他人に自分の頑張りを認めてもらわなくてもいい
(もちろんほめられたいけど)

真っ当な方の人間として
ちゃんと人生を歩んでいる

衣食住を満たし税金を払い
仕事を得て人間関係に悩む

それってすごいじゃないのって

全てがつながっている

家族の大きな幹だった父が亡くなり
最愛だと思っていた人と離婚した

結婚なんてしなきゃよかったとは思わない
必要なことだったと思う

当時は傷ついて
体が半分ちぎれたようで
本当にお先真っ暗
一人でこのまま
死んでいくんだと思っていた

6年経った今は
短い結婚生活だったけど
彼の期待に応えようと
とにかく頑張っていたと思う

いや頑張りすぎていた
私が意見を言えば
文句か愚痴としかとらえない夫

話し合いができない人とは
人生を共有することは難しい

得られたこともある
母は食に興味がない人だった
母が嫌いな食材はでない
料理が好きではなかった

元夫は食にうるさい人だった
義理のお母さんは料理が上手だった
たくさんの小鉢に晩酌
いかに毎回の食事を美味しく食べるか
もうちょっと山椒
もうちょっとニンニク
薬味にはみょうがと大葉

実家では出てこないような食材を
たくさん知った

当時はめんどうだと思っていたが
そのおかげで舌が肥えた

美味しく食事することの幸せを
感じられるようになったことは大きい

どうしたらもっとおいしくなるかな
そう考えながら料理することが
今は楽しい

不倫して出て行った元夫
今となっては
心からなんとも思わない

子供もいないから
一度も会うことはない

当時はまだ自分には愛情があった
でも彼は違った

しっかり他人になって
よかったと思っている

結婚、離婚くらいの大きいことがないと
自分自身を振り返えられなかった

何かがうまくいっていない
そんな感覚だけがずっとあった

人から言われてもダメで
自分で気づいてやっと腑に落ちる

自分と向き合うという修行をして
成長することにつながった

だから自分の人生においては
無駄な出来事はなかったと思う

一人でも生きていける
一人で死んでいってもさみしくない
みっともなくない人生

でも自分が大切だと思う人とは
人生を共有したい
楽しかった
美味しかった
つらかった
もどかしかった
切なかった
悲しかった
そんな色んな出来事を

会っていなくても
ちゃんとつながっているような関係の人

深刻に考えなくても大丈夫
でもいつもポジティブじゃなくてもいい

波打つように行ったり来たり
それで当たり前

自分と他人をしっかり分ける
できる親切をできる範囲でする

自分を大事にしてくれない人とは
物理的にも心理的にも距離を取る

そのぶん自分自身で生きていけるように努力する

大切なのは自分の人生
自分勝手とは違う
気持ちよくお互いの人生を送れるように
周りの人とも協力しながら

同じ感情は一生は続かない
変えたいと思った時は変えていい

自分を許す
それができたら
きっと自分を愛せると思う











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