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「傲慢と善良」

本屋で見かけて読みたくなった本。



「傲慢と善良」 辻村深月


普段はノンフィクションや自己啓発本を
読むことが多くて、
あまり小説を読むことは少ない。


小説だとどこかリアリティを感じなくて
あまり関心が向かなかった。


そんな中、久しぶりに
500ページにも及ぶ本を
2日間で読んだ。


著者の本を初めて手に取って、
読んでみた感想。


文章の組み立て方や構成が
明瞭且つ複雑に絡み合い、
詳細な人物と心理描写が
素晴らしく、感銘を受けてしまった。



女性作家らしい、
綿密で丁寧な、そしてどこか
男性にはない内面的な奥ゆかしさが
文章を読んでいると、とても感じられる。


ストーリーは婚活で知りあった
女性がストーカーに襲われ
男性に助けを求めるところから始まる。

単なる婚活ラブストーリーかと思い、
一瞬つまらないかな?と迷いもあったが、
タイトルの通り
ひとり一人が内面にもつ
心の傲慢さと善良さについて
深く切り込んでいく話。


読み終えたときの
何とも言葉に言い表せない
心に残るもどかしさと過去への反省、
今までの生き方に対して
深く訴えかけられる強烈なメッセージ。



本当に素晴らしい作品だと思う。


早速ファンになってしまったので、
次は「かがみの孤城」を
読んでみようと思う。

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