本には交流がある  最終章#1 ”いまのここに、かつてのかなた いのちの波のざわめき” (胎児の世界)を読んで、ここに響いた!・・と胸をおさえた

いまさら度々になってしまうけれど本は本を呼ぶ。本が私を見つけてくれる。安保徹さんと三木成夫さんを知ったのも、そうとしか思えない。書店で何気なく手にした.安保徹さんの免疫の本でした。興味深い、しかも著者の真剣熱情を信じられると直感しました。安保さんの本を次々に読んでいくうちに三木成夫という名前が書かれた行があった。本は次の本を知らせる。本はリレー。三木成夫さんの本を私に知らせてくれた。
 この本にはエキサイティングしたよ!本当にエキサイティングしたよ!
 学者の著書とは到底思えなかった。読み終え、窓を開け、空を見上げ、上気したように呟いたよ。ここに響いた!・・と胸をおさえた。
 「胎児の世界」という本だった。ユーモアも一級品の気配があるし、いまさらながらだけれど、講演を聞きたかったな。質問したかったなと思います。
興味深いことに古武術家の甲野善紀さんが、三木成夫著「生命とリズム」のあとがきに寄せられています。・・・(生物としての特性をまず考えるべきだろう。このような話を実演を交えて三木先生とお話できたらと思うと、すでに叶わぬ願いであるにもかかわらず、何か胸の中が熱くなってくる。いつの日か、.この世を卒業したら三木先生を探し出し、そこで時間を気にせずじっくりとお話ししたいと思う。)・・・安保徹さんの本から三木成夫さんの本へ、そして甲野善紀さん養老孟司さん吉本隆明さんを知る有り難さ、不思議さ。
私も文学少年、青年の頃の脆弱さを拭いたいために拳法にはげんだ過去があり、(身体)というものは精神の下部ではないと思っていた。
最終章は安保徹さん、三木成夫さん、山元加津子さんのことを書くつもりでいました。まず安保徹さん三木成夫さん、お二人の本をこの一ヶ月読み直してみました。まるで小学生中学生に戻ったような楽しい読書の時間でした。しかし、ここで当然気がついたのです。何が書けるのか?医学博士、大学教授のかたの本を、どう書くのか?小説のあらすじのように書ける内容ではない。無理かな?と何日も過ぎました。
諦めのわるい私は、ふっと「気負うな」と思ったのです。私が受けた衝撃は要約で纏められるわけがない。心の酵素があるなら、時間がかかっても、この感動を、いつか、稚拙であろうが言葉の絵にしてみたいと欲がでた。そのためには与えられたイメージの扉を開く鍵を残しておきたいと、文字通りキーワードとして言の葉を羅列しておくことにしました。支離滅裂な方法にみえそうですが、お二人の本は、イメージの宝庫です。そうして先に三木成夫さんの本の言の葉を並べます。なぜかそれが順序のような気がします。
(過去に向かう遠いまなざし  いまのここにかつてのかなた  回想とは無縁の場の記憶  生命記憶  胎児の夢  いのちの波  生命記憶の故郷  臍の緒の切れる以前から備わった記憶  意識しないでもからだのすみずみまではいりこんでいる  想の機能、何かに似ている  右の方が活字を左の方が図形を得意とするらしい  月夜の大空を行く雁の列  キタキツネの子別れ  象の群れの墓場への行進  蟷螂の尋常に死ぬ枯野かな   
  いのちの波のざわめき  波  らせん運動  朝顔つるの、らせん   
 つむじ  染色体の二重構造  自転しながら公転  電子のスピン  
 朔望月  日リズム月リズム年リズム  排卵、月公転と一致  細胞
天体 球体  内蔵系、遠と共振  体壁系、近を感覚  いのちの波は宇宙リズムの一つ  一億年を費やした脊椎動物の上陸誌  古生代の終わりの海と陸の間、思案し続けた一億年の形跡  細胞記憶生命記憶  食の相
性の相  いのちの波  内蔵波動  繰り返しは自然界にはない  腸管は蠕動する  魚の回遊と鳥の渡り  地球的な往復運動  宇宙リズム  
屋久島杉の年輪  動物の歯の年輪  日輪構造  七日の波動  九十分の波  食と性の位相交替  生の原波動  さけの死を賭した朔行  蟷螂の命をかけた交尾  生命記憶  絹の道  海上の道  黒潮  先史人の陸海にまたがる移動能力  中世代爬虫類古代緑地  新生代哺乳類アルプス造山運動  裸子植物被子植物  卵生動物胎生動物  憶を記す  
記憶  三十億年  鰓呼吸肺呼吸  羊水  古代海水  一億年くぐりぬけた魚たち  海をはらむ族、哺乳類の別名  海の精、塩  人体  
小宇宙  自然  大宇宙  あたまと心  脳と心臓  内蔵器官      
近と遠、あたまと心  らせんの形象、人のこころを捉えてはなさぬ不思議  
細胞のなかに、膨大な量が巧みに封じ込まれ  記憶の遺産  動物はひたすらに植物によって生かされる  からだ、四十億年の歳月をかけて形成 
DNAのあの二重の渦巻き文様の中に秘めやかに刻みこまれた記憶  回想することができる  五億年におよぶ人類進化  上陸のおもかげ  あたまがこころの声に耳をかたむけている、思の文字  自然のこころを汲み取る、こころ  内蔵の感受性  昼行性夜行性、朝顔昼顔夕顔  自然における人間の位置  太古の海における生命誕生の瞬間  受胎告知  潮汐リズム光の明暗リズム四季の交代  水辺の生活、波打ちのリズム、呼吸のリズム  数百万年の歳月にわたるデボン紀の波打ち際  潮汐リズム、月に対する地球の自転  月の地球を巡る二十四.八時間  太陰、太陽の両日リズム  古生代、魚たち、大海原のふところに抱かれていた  中世代、陸の生活、大海原から母親のふところへ  子供と母親が直接血でつながる    
  生命記憶  道、タオ  天地と非可視の宇宙  胎児、母親の血潮のざわめき、潮騒、子宮の壁、大動脈の搏動音、小川のせせらぎのような大静脈の摩擦音、高らかに鳴り響く心臓の鼓動  波打ち際の思い出  こころの目覚め、大自然と共振  ヒマラヤの空を越す鶴の渡りの路)

*三木成夫著 (胎児の世界)(生命とリズム)(海・呼吸・古代形象)
より参照引用







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