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男性が1年間育休取って人生観変わった話④

こんにちは!エルザスです。

私は主に「これから育休を取得しようか迷っているプレパパ」や「育休を取ることは決めたけど、どのくらいの期間取るか迷っているプレパパ」向けに記事を書いています。

前回まで、男性が長く育休を取るメリットをご紹介してきました。まとめると、

  1. 自分の人生を見つめ直すきっかけになる

  2. 日々成長していく子供の変化を間近に見られる

  3. リスキリングや勉強する時間も持てる

というものでした。ただ、男性にとっての育休って「メリットがあるのは百も承知だけど、何か月も取るのは同僚に仕事のしわ寄せがいくから気が引けるんだよ!」というのが現実なんですよね……

ぶっちゃけ私自身もそうでした。私の会社では、男性社員の育休取得率はほぼ100%でしたが、問題は取得する期間です。大多数の先輩パパたちは2〜5日程度。長くても1か月程度の取得者が過去に数名いるのみ、という状況でした。

では、どうして私は1年近くもの長い期間育休を取る決断をできたのか。今回から4回ほどかけて、育休決断のためのマインドセットをご紹介していきます!

マインドセット1.育休は社会を良くするために作られた制度。使うことこそが社会貢献!


仕事にかたよっていた男性の生き方を
変えるべき時代がやってきた!


現在の育休制度を定めた育児休業法が施行されたのは、今から30年以上前の1992年のことでした。1989年の合計特殊出生率が1.57と戦後最低を記録し、少子化問題への関心が高まって制定されたものです。実はその当時から、法律では「労働者が性別にかかわらず、生まれた子どもが 1 歳になるまでの期間にわたる休みを取得することを可能とし、企業はその申し出を拒否することができない」ことが定められていました。1994年には育児休業給付金も制度化され、育休取得者を経済的にも支援する動きが始まります。

しかし、男性の育休取得が進んでこなかったのは皆さんご存知の通りです。結局、女性の社会進出が進む一方で男性の家庭進出は進まず、女性ばかりが仕事をしながら家事・育児の多くを負担する世帯が増えてしまいました。

その結果がこれ↓だと私は考えています。

最近人手不足の話題がしょっちゅうニュースになっていますよね。それもそのはずです。日本ではこのグラフの通り少子化が続き、人口は2008年の1億2,808万人をピークに減少に転じているからです。今までは女性や高齢者の労働参加が進んだことで、人口が減っても労働者の数はある程度維持できていました。しかし、それも限界に達しつつあります。

経済を発展させてみんなが豊かな暮らしをできるようにするためには、人口増加が一番手っ取り早い方策です。1人が一生のうちにどれだけのものを消費するか、その需要を満たすためにどれだけのものが生産されるかを考えればわかりやすいと思います。しかし現実には、日本は既に人口減少社会に突入しています。その理由はもちろん少子化です。

ところで、30年以上前に育児休業法が定められた理由は何だったのでしょう?第一条にその目的が書かれています。

(育休制度の整備によって子育て世帯の)職業生活と家庭生活との両立に寄与することを通じて、これらの者の福祉の増進を図り、あわせて経済及び社会の発展に資することを目的とする。

これはまさに、育休制度が経済と社会の発展につながることを主張しているわけです。人口減少が経済発展の足かせになりつつある今、育休制度の重要性はさらに高まっていると言えます。ただ、制度があっても使われなければ意味はありません

「会社の同僚にしわ寄せがいくから……」と遠慮し、男性が育休を取得しないことで起こった少子化と人口減少。人口が減ればそのぶん国内の需要が減り、景気は悪化します。その果てに日本経済が後退し始めたら、間違いなく企業の倒産が増加するでしょう。不景気であなたの勤める会社まで倒産してしまったら、その影響の大きさは「同僚へのしわ寄せ」どころではありません

いかがでしょうか?男性が積極的に育休を取ることが、長い目でみれば社会貢献になることを感じていただけたでしょうか?
改めて書きますが、育休の制度があっても使われなければ意味がありません。そして育休を使うかどうかは、ひとえに今育休を検討している皆さんの決心次第です。会社は皆さんの育休の申し出を拒否できないからです。

なお、会社に育休取得を申し出て断られたら違法なのですぐに労基署に通報してください。また、育休を取ったことで業務上不利益な取り扱い(解雇、降格、急な配置換えなど)を受けたり、嫌がらせを受けたりしたらそれも違法です。企業による嫌がらせの例としては、

  • 育休取得の申請や申し出の際に、「みんなに迷惑がかかる」などと言って取得しにくくする

  • (男性社員の場合)しつこく「奥さんに任せておけばいいじゃないか」と言う

などです。法律を犯す企業に社会的な存在意義などありませんし、上記のような時代錯誤なことを言ってくる上司は、コンプライアンス意識が希薄すぎて管理職として失格です。もちろん人格的に終わっていることは言うまでもありません。
あなたがそんなろくでもない企業に居続けることは不幸なだけです。割とマジでさっさと転職しましょう。

この記事が育休を検討している皆さんの背中を押すことになれば嬉しいです!
また次回も育休取得のためのマインドセットについて書きたいと思います。

ではまた!

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