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男性が1年間育休取って人生観変わった話⑥―1

こんにちは!エルザスです。

今日も前回に引き続き、「育休取りたいのはヤマヤマだけど、色んな事情でそう簡単にはいかないんだよ……」と躊躇している皆さんに向けて、長期の育休取得を決断できるようなマインドセットのアイデアを提供したいと思います。

今回は「育休取得による収入減をどう考えるか」について書きたいと思います。収入の問題は個人差がとっても大きいのであまり参考にならないかもしれませんが、「何か発想のタネになれば…!」と思いながら書いていきます。

さてその「育休取得による収入減」ですが、大きく2つに分けられます。
育休取得中の収入減と、②育休取得によって出世が遅れることなどによる人生全体で見た収入減です。
今回は①を見ていきましょう。

マインドセット3:育休中の収入減は自分の時間を買い戻しているから

育休中の貯金の取り崩しは意外と少なかった!


育休中の収入はどうなるか。まずは基本的な制度をおさらいしましょう。
ほとんどの企業で、育休中は給料が支払われません。ごく最近になって、育休中も手取りの100%を支給する先進的な企業(イオンなど)も出てきてはいますが。

代わりに、育児休業給付金が支払われます

育児休業給付金の支払い額

支払い額は、

■育休開始後半年まで:育休前の67%
■ 〃 半年経過以降:育休前の50%

となっています。「育休前」というのは、具体的には育休が始まる前の6か月間の給与の額面の平均値です。給与の額面からは税金や社会保険料が引かれる一方、育児休業給付金はこれらの天引きがありません。このため、育児休業給付金の支給額はだいたい育休取得前の手取りの7割程度となります。

つまり手取り3割減。それなりの、いやけっこうなインパクトですよね……でもこれだけは覚えておいてください。

育休中は支出も減ります!


なぜなら、外出の機会がめちゃくちゃ減るからです
赤ちゃんは基本的に生後1か月健診まで外出させられません。免疫が未発達で体力もないからです。その後、3か月頃までに徐々に近所の公園やスーパーへ連れ出せるようになっていきます。それでも朝寝やお昼寝、月齢が浅いうちは夕寝も必要だったり、オムツ替えや授乳も頻繁に必要だったりで、数時間という単位で外出することはなかなか難しいです。
実際我が家では、子供を連れて飲食店などに行けるようになったのはだいたい6か月を過ぎた頃でした。

たまひよが実施した興味深いアンケートがあります。赤ちゃんを連れてのカフェデビューがいつだったかをママさん達に聴いたものです。

第1位 ~6カ月 (26.6%)
第2位 ママになってからカフェに行っていない (24.2%)
第3位 7~11カ月 (21.0%)
第4位 1才 (14.8%)

第2位に注目してください。このアンケートは0〜5歳児のママ3,526名に実施したものですが、その1/4はカフェに行っていないのです!
気持ちはめっちゃわかります。赤ちゃん連れだと「いつ泣き出すか……」と気になってゆっくりできないのです。カフェに限らず、普通のレストランでも事情は同じです。赤ちゃんが泣き始めたらあやさなければなりませんし、周囲の目もあります。ゆっくり味わって食べたり、会話を楽しんだりしにくいのです。

そんな訳で、我が家ではまず外食の支出がかなり減りました。そのぶん弁当やお惣菜やUber Eatsが増えたかというとそうでもありません。2人で育休を取っていると、1人が子守をしてもう1人が料理を作る、ということがしやすいので自炊が増えました。母乳をあげるママの体調を考えると、自炊のほうが栄養バランスをとりやすいということもありますしね。

もうひとつ、旅行や帰省の費用がガクッと減りました。我が家では夏休みや年末年始に何泊かする旅行・帰省をちょくちょくしていたのですが、子供が生まれたあとは一泊だけの旅行を2回したのみになっています。
これもやはり、赤ちゃん連れだと旅先で色々と気を使うからです。宿でゆっくりしようにも、一緒の部屋に寝るので子供の夜泣きでほとんど眠れなかった、ということもありました(それ以来旅行欲がなくなりました笑)。

かくして外食や旅行をしなくなった結果、衣料品への支出も減りました妻は化粧品の出費も減ったと言っていました。お洒落して出かける機会なんてほとんどなくなりますからね……
よく言われていることですが、プレパパ、プレママの皆さんは今のうちに2人だけの時間もしっかり楽しんでおくことをオススメします。

そんなこんなで、私と妻が育休を取った我が家では、子供が生まれてからの1年間で貯金の取り崩し額は約50万円で済みました(なお、ベビーベッドなど子供が生まれる前に必要な支出の影響は含まれていません)。
親戚からのお祝いや児童手当(月15,000円)などの収入上乗せが多少ありつつ、平均すれば月々4万円ほどの赤字で暮らしていたことになります。あらかじめある程度の貯金があれば、そこまで恐れるほどの赤字幅ではないと思いますがいかがでしょう?
(もちろん家計の収支は個人差が大きい問題なのであくまでも参考ですが)

そして、私はこう考えました。

私が1年間仕事に費やした時間に対して、会社は数百万円の対価(つまり私の年収)を支払っている。私は手取りの3割と引換えに、本来数百万円の年収(額面)分の価値がある「私の時間」を手に入れた。しかも、将来には二度と見られない0歳の我が子とのふれあいタイムもセットで。

こんなにお得な取引があるでしょうか!
断言しますが、人生で最良の買い物でした!我が子とふれあいながら過ごす1年間は、間違いなく手取りの3割以上の価値があったからです!

育休を取るとたしかに収入は減ります。ですが、収入との関係性で考えたとき、育休は「これまで会社にささげていた時間と今だけ限定の我が子とのふれあい体験」をセットにしたパッケージ商品のようなものです。皆さんはこの商品にいくらの値段をつけますか?
その価値が手取りの3割より高いと感じるなら、育休を取ったほうがおトクってことですよ!

今回もかなりの文量になってしまいました……
次回はなるべくコンパクトに、将来の収入減について考えてみたいと思います。

ではまた!

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