自然のエネルギーを感じて。
日頃、私たちは多くのエネルギーを感じながら日々を過ごしている。
人のエネルギー
電気のエネルギー
モノのエネルギー
そして、自然のエネルギー。
特に、自然の中にいるとエネルギーの変化にとても敏感になる。
沖縄の最北端にあるやんばる国立公園の大石林山もまた、自然のエネルギーを感じられた場所だった。
沖縄の旅は雨に歓迎されていた。
そして、その日ももちろん雨。
ただ、到着した時には雨が上がっていて、予想外の雨上がりに少し安堵したのも束の間、中へ入って行った途端、ふたたび雨が降り始めた。
次第に強さを増す雨。
草木で雨除けが出来ていたのも始めのうちだけ。
身体に雨が打ち付けるような雨量となっていった。
少し気持ちが滅入りそうになりながらも步を進めていくと、自然の循環に気づく。
それは土が雨水をしっかりと吸収していることだった。
足元がぬかるんでいない。
これだけ雨が降っているのに、しっかりと大地が雨水を吸い込んでいる。
もしかしたら、土砂災害などの自然災害の多くは、元来自然が守ってくれていたのかもしれない。それが人の手が必要以上に加わることで、機能として持っていた自然の作用が働かなくなってしまっているのではないかと感じてしまう。
大石林山には様々な木々や岩などがあり、そんな自然の中を歩いていく。
雨や風、自然の循環の中で出来上がったそれらのものには目に見えないプロセスがあり、それがエネルギーとなって私たちの感覚を刺激する。
その中でもカジュマルはとても生命力に溢れた植物に感じられ、ガジュマルからの香り、一つ一つ地面に向かって伸びる木々たち、それらが放つとても強いオーラを感じた。
それは、ガジュマルが持つオーラというより、差し込む光や雨粒や雨音、その空間の全てがガジュマルのオーラを演出しているように感じた。
そして、この自然のエネルギーには何とも言えない心地良さや私たちの内側からのエネルギーを引き出してくれる感覚さえある。
そんな自然のエネルギーを感じて歩いた大石林山を出ると、あれだけ降っていた雨が止み、そこに広がっていたのは綺麗な青空だった。
自然はどこまでも不思議で、私たちはそんな自然をただ受け入れることしか出来きず、その瞬間に広がるが嘘偽りの無い”いま”が全てなんだと感じた。
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