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イギリスのナショナルカリキュラムが良いと思う理由

今回は、イギリスのボーディングスクールの話から少し離れ、日本国内のインターナショナルスクールとインターのカリキュラムについてのお話を書きたいと思います。

息子たちは3年ほどブリティッシュカリキュラムで教育を受けてきました。それまでは日本の教育しか知らなかった我が家、これから次男が国内のインターナショナルスクールへ編入することになり、インターナショナルカリキュラムを初めて経験することになります。そこで気になったのは、国のカリキュラムを跨ぐことでなにかが抜けたり、学力が落ちてしまったりすることはないのか?ということでした。

国内インターのカリキュラム

日本国内には、多数のインターナショナルスクールがあります。これまでにいくつかの老舗と呼ばれるインターに見学に行きましたが、これらの学校が採用しているのはインターナショナルカリキュラムということでした。勝手なイメージで、インターはアメリカのカリキュラムを採用しているとばかり思っていたので、インターナショナルカリキュラムってなんだー??とクエスチョンマークだらけ…なのでした。


老舗インターの敷居の高さ

日本のインターナショナルスクールは、両親ともに日本人である場合、よほどのことがない限り受け入れてもらえないというのは本当なのか?例えば、親子共々英語がネイティブ並みに話せるとか、海外現地校の出身である必要があるなどの噂はあります。実際に問い合わせての感触は、老舗インターにおいてはほぼ間違いなく受け入れに厳しい条件はあるということです。そして、それは英語がネイティブ並みに話せるどころの話ではありません。

まず、ブリティッシュスクールに3年在籍した次男の編入先として真っ先に思い浮かんだのは、ブリティッシュスクールイン東京でした。私が思うに、ブリティッシュスクールイン東京は、現時点では間違いなく日本人にとって最も入りにくい学校の1つであるということ。結論からいうと、3年の海外経験(しかもブリティッシュカリキュラム)のある次男でも出願基準を満たしていませんでした。仮に出願基準を満たしていたとしても長い長いウェイティングリストが待っていると言われています。出願基準に関しては、公式に発表されているわけではないようなので、こちらで詳しいことを明記するのは避けたいと思いますが、日本でこの条件をクリアできるお子さんはかなり少数なのでは?と思います。

*ブリティッシュスクールイン東京やアメリカンスクールインジャパンは厳密にはインターナショナルスクールではありません。それぞれの国のカリキュラムを採用しているブリティッシュスクール、アメリカンスクールになります。


都内近郊のインターナショナルスクール

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ということで、都内で次男が編入できるブリティッシュスクールはないことがわかり、情報を集めた結果…老舗インターでも海外経験が2年以上あれば出願基準を満たせる学校が多いということがわかりました。そこで、自宅から通える範囲で環境の良さそうなインターをピックアップしてみました。

セントメリーズ 世田谷区

西町インターナショナルスクール 港区

東京インターナショナルスクール 港区

カナディアンインターナショナルスクール 品川区

横浜インターナショナルスクール 横浜市

サンモールインターナショナルスクール 横浜市

インターナショナルスクールでは、CISという国際的なインターナショナルスクールの認定機関によって正式な学校認定を受けているところがほとんどです。CIS認定校で12年の課程を修了した18歳以上の者には、大学入学資格が認められます。インターナショナルスクール選びの際にはこのような認定を受けているか否かも重要になりそうです。CISのほかにWASC認定などがあります。


インターナショナルカリキュラムとは?

インターナショナルカリキュラムとは、こうである!というベースはなく、学校によってイギリスのケンブリッジカリキュラムをベースにしたものであったり、アメリカのカリキュラムをベースにしたものであったり、独自のカリキュラムを組み立てて提供しているところがほとんどだそうです。それを聞いて思ったのは、インターナショナルスクール間の移動は慎重になるべきなのでは?ということでした。インターナショナルカリキュラムとしてベースが定まっていないということは、目安になるものがなく、移動のたびに抜けている単元など把握することが難しいと思ったからです。実際に各校にカリキュラムについて問い合わせると、インターナショナルカリキュラムなのでどこの国というこはないと言われますし、突っ込んだ質問をしてもなかなか具体的な答えは返ってきません。とはいえ、各校それぞれベースにした国のカリキュラムの特色が出ているなぁと感じます。あくまで私の主観ですが、日本のインターはやっぱり北米のカリキュラムをベースにしているところが多いように思います。それは、ブリティッシュカリキュラムとは明らかに違うと感じるからかもしれません。


イギリスのナショナルカリキュラム

アメリカやカナダの教育というと、低学年まではとにかく遊んで遊んで遊びまくって非認知能力を高めるというイメージがあります。(間違っていたらすみません)そして、国内インターのママたちの声としてよく聞くのは、遊んでばかりで勉強しない!勉強が簡単すぎて心配!日本の学校と比較してかなり遅れている!などです。そして、こういった学校の特徴としてあるのは、ミドルになると突然勉強が難しくなってついていけない子が出てくるという話。こういった話をいくつかの学校で耳にすると、やはり国内インターは北米のカリキュラムをベースにしたところが多いのではないか?ということを思います。

一方、イギリスのナショナルカリキュラムでは、北米や日本のカリキュラムと比較して、読み書きは1〜2年早く始まるイメージです。以前、留学の適齢期についてのnoteに書きましたが、次男はYear 1(5〜6歳)で、アルファベットを一通り正しく書けるようになり、5〜6行からなる日記などが書けるようになっていました。その後、Year 2(6〜7歳)では、ストーリーライティングも始まり、A4サイズの紙に2〜3枚ぐらいのボリュームのお話を完成させていました。イギリスの私立ではYear 6ぐらいになると他の主要教科でエッセイを書かされることもあるので、Year 4〜5(8〜10歳)でしっかりとしたライティング力をつけていく学習内容となっているようです。

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他の教科については振り返ると、MathではYear 1にしてかけ算だけでなく、分数の概念なども学んでいました。(写真の通りかなり簡単な内容ですが…)イギリスMathsの特徴は算数ではなく数学の概念であること。正しい答えをだすことよりも途中式を書いたり、正しく説明することを求められます。Scienceでは低学年のうちから本物の内臓に触れたり、大掛かりな実験をしたりとてもアクティブな学びをしています。移住している間に、勉強が遅れているのではないか?と、不安になることはほとんどありませんでした。

また、イギリスのカリキュラムは決して勉強漬けというわけではありません。息子たちが通ったブリティッシュインターは、週に8時間ほどスポーツの時間がありましたし、週に4時間はアクティビティと呼ばれる情操教育的な内容のレッスンがありました。特に低学年の学びは、理科や社会系などの教科では常に外に出て発見したり、自らリサーチしたり、クリエイティブな発想で何かを作り上げたりすることも多く、子どもたちは遊びの延長的なレッスンを楽しんでいました。このように勉強ばかりではないバランスの取れたところがイギリスのカリキュラムの素晴らしいところだと思います。


国内インターへの編入

国内インターナショナルスクールへの編入にあたり、気になっていた学習単元の抜けついては、編入先のカリキュラムを見るとないように思います。イギリスのカリキュラムが早めに始まっているため遅れていることはないということ、また日本の公立小に通ったことにより算数は踏み込んだ内容を学んでいるからです。日本国内のインターは比較的進みが遅め&浅いのイメージなので、逆に緩すぎるのではないかという心配はあります。

最後までお読みいただきありがとうございました♡






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