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vol.4「自己分析」外国ルーツの学生向け。日本での就職活動ガイド

こんにちは、Living in Peace(以下、LIP)難民プロジェクトです。

就職活動をスムーズに進めるため、書類を作る前・企業を選ぶ前に、準備すべきことが2つあります。
ひとつは自己分析、もうひとつは仕事分析です。
今回は、自分について知る自己分析のノウハウと、取り組みやすいフォーマットを3つ紹介します。このページでは、【自己分析のフォーマット】をダウンロードできますので、ぜひ使ってみてください。

◆自己分析の大切さ

自己分析というと、「なんだか難しそうだな」と思っていませんか? 自己分析とは、「自分について知って、自分を表現できるようになる」ことです。
まずは、普段の勉強や、生活の中で感じることから、少しずつ言葉にしてみましょう。

例えば・・・
●こんな風に、周りの人に言われたらうれしい
●こんな出来事で悲しくなった
●この出来事は、大変だったけど頑張れた
●この失敗から、逃げ出してしまった
●こんなことをしたら褒められた
など。

会社に採用されるということは、あなたが考える「良さ(強み)」を、会社にも「良さ(強み)」であると思ってもらうことです。また、その「良さ(強み)」を持つあなたと、一緒に働きたいと思ってもらうことでもあります。
そのためには、まずは自分自身の良さを知ることが大切です。また、自分の良さだけでなく、弱みを知っておくことで、採用試験までに対策をしたり、克服するために努力したりすることができます。自分についてよく知っておくことで、自己PRはより説得力や一貫性があるものになります。

◆おすすめの自己分析フォーマット

自分について知るための、簡単な方法は、【過去~現在~未来】という時間を追って自分について考えることです。まずは、自分はどんな経験があるか、どんな気持ちになったかなどの過去を振り返って、それから、なりたいもの、やりたいことなど未来を考えてみましょう。

(1) ライフチャート:過去~現在の分析

人生のこれまでを線にして「見える化」しましょう。そして、上下した理由やその時の感情を書き込んでみます。過去を振り返ることで、あなたがたいせつにしてきたものを知ることができます。

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【メリット】
・過去の経験を簡単にグラフにして、過去全体を見ることができる。
・自己PRやエントリーシートにおいて一貫性や根拠をもって自分について話すことができる。
・自分のやりたいこと、やりたくないことを明確にし、就職活動の軸を持つことができる。

(2) 他己分析:現在の分析

今の自分はほかの人にどのように見えているのでしょうか? 友人や家族など、できるだけ様々なコミュニティで自分の長所と短所を質問して書き込みましょう。そう思う理由やそう思った場面もヒアリングするとなおよいです。
ほかの人からフィードバックをもらうことで、他者から見える自分と、自分から見える自分のギャップに気付くことができたり、客観的に自己分析をすることになります。また自分では思いつかなかった長所を知ることができた場合は、自信をもって自己PRにつなげましょう!

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【メリット】
・「自分の思う自分」と「他者から見える自分」をすり合わせる。
・自己PRやエントリーシートで、自分についてほかの人の視点に立って客観的に伝えられるようになる。
・自分の強み・弱みが自分ではわからない場合に参考になる。

(3) ライフキャリア・レインボー:現在~未来の分析

生活(ライフ)や仕事(キャリア)、周囲の環境などは、年齢とともに変わっていきます。年代などによって、果たすべき役割が変わるとも言われます。たとえば、5年後のあなたは、どんな役割を、どのくらい果たしている(果たしたい)でしょうか。
限りある時間(1日24時間、1年365日)のなかで、自分の人生をどのように組み立てたいか、を考えることは、キャリアプランを考える基本となります。

ここでは、5年毎に区切って役割の変化を考えてみましょう。
表の左側を役割に分けます。現在・5年後・10年後の自分を思い描きます。
1年間を100%と考えたときに、その年、左側の役割は何%を占めているでしょうか。パーセンテージだけでなく、具体的にどんなことをしている(していたい)のかも書いてみましょう。
※出来事は、その前後の年齢で考えても、問題ありません。例えば、「28歳で昇進して大きなお客様を担当する」と考えている場合は29歳のところに書いてもかまいません。

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役割の分け方は、いくつかありますが、代表的なもの7つを下記に示します。

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(出典:厚生労働省 平成 29 年度労働者等のキャリア形成における課題に応じたキャリアコンサルティング技法の開発に関する調査・研究事業

【メリット】
・やりたい仕事をイメージだけでなく、生活とのバランスや必要な勉強などを含めて、具体的に将来像を考えることができる。
・パーセンテージにすることで、時間や力の使い方がイメージできる。
・自分に合った働き方や、希望する人生の過ごし方が具体的にイメージできる。
・将来の生活がイメージできることで、自分にあった働き方や職場などを選ぶ軸を持つことができる。

◆さっそく自己分析をはじめてみよう【ダウンロード】

こちらにLIPが作成した、3つのフォーマットがありますのでぜひダウンロードして使ってみましょう。

◆自分について言葉で表現してみよう

自分について分析できたら、次はそれを表現する言葉を知りましょう。
応募書類・面接で求められる、自己PRにおいて大切なのは【自分について】きちんと自分の言葉で表現できているかどうか? ということです。
自分について、あなたはどのくらい知っていますか? 自分について伝えることについて、書類や面接で苦労する人は多いです。自分について掘り下げると同時に、それを表現する言葉の選択肢を広げましょう!

短所と強みは表裏一体
次の表は、弱みや苦手なところの伝え方をまとめたものです。ぜひ「言葉で表現する」ときの参考にしてみてください。

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さて、自分の【得意・不得意】【やりたい・やりたくない】が明確になったら、つぎは「どんな業界」「どんな仕事内容」「どんな会社・社風」が自分に合っているかを考えながら業界分析・企業分析・職種分析に取り組みましょう。それはまた次回ご紹介します!

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今回は、書類作成や面接、応募企業を選ぶうえで、避けては通れない「自己分析」の進め方について、紹介しました。自分の強みを見つけること、強みを表現できるようになることは、就職活動だけでなく、働いてからもとても大切になります。
ひきつづき、就活イベントなどのお役立ち情報を更新していきますので、ぜひチェックしてくださいね。

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執筆:宮本麻由(Living in Peace)

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※外国ルーツの方向けに、おすすめの就職活動ガイドはこちら。




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