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時を経てやさしさに包まれる

相変わらずどんよりした天気が続く。しかも10℃ほどとぼんやり暖かく、ドイツの冬らしくない。

さて、クリスマスから年末年始にかけて、わが家はボードゲーム、カードゲーム週間となる。
昨日はこちらのカードゲームに参戦。

途中で「なにかBGMでも」ということになり、次女がSpotifyでいくつか流してくれた。
1月6日の公現祭までクリスマス期間が続くということで、まずはSmooth Jazz Christmasのプレイリストを。いい感じだが「ちょっと眠くなるな」と娘たち。
他のクリスマス関連のプレイリストもなかなかしっくりこない。

そんな中「そうだ、ままが聴いてたのは80年代?90年代?」と、むかし流行った曲を聴いてみようということに。
これもまたどなたかのプレイリストからだったが、どうも選曲がディープすぎるのか、聞き覚えのあるものがひとつも出てこない。菊池桃子のB面っぽい曲とか。

と、やっと知っている曲が!

松任谷由実「やさしさに包まれたなら」
これには娘たちも「魔女の宅急便の!」と盛り上がった。

映画「魔女の宅急便」は何度も見ている。
行き詰まったときや、どうしようもなく疲れたときに見ると、少しだけ立ち上がる力が湧いた。
今とは違い、日本語メディアへのアクセスがまだそれほど充実していなかった時代、実家から送られてきていたこの映画のビデオカセットは貴重だった。

フランスからドイツへ引っ越す少し前だったか、ある夜、映画館で魔女の宅急便のオリジナル(フランス語字幕)が放映されると知って家族で行ったことがあった。
大画面で見るキキの日常、キキの挑戦はまた違った感動を生んだ。

エンドロールで「やさしさに包まれたなら」が流れ、余韻に浸っていると、途中でどういうわけか周りで笑い声が巻き起こった。
満員というわけではないが、1/3ほどだったろうか、そこそこの入りだった中のほぼ全員が笑っているといった感じだ。
日本語の歌詞がフランス語で何かおかしいことに聞こえたのだろうか。今でも理由はわからないままだ。


この記事を書きながら、YouTubeで動画を探していたら、松任谷由実さんのオフィシャルチャンネルに下の映像があった。


2006年のライブからのもののようだが、オリジナルより若干テンポが遅く、ゆったりとおおらかに歌い上げている。
「魔女の宅急便」でもらった元気とはまた違い、「労り」や「赦し」のようなものも感じて、なんだか自身の時の流れがやさしく掬い上げられた気がした。うまく言えないけど、やはり、糸井重里さんのコピー おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。に行き着くのだ。

それにしても、この曲がリリースされたのは1974年。
娘たちもそれには驚いていた。特に熱烈なユーミンファンではなかったけれど、うーむ、やはりすごいな!


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