見出し画像

有酸素運動はインフルエンザや肺炎による死亡リスクの低下と関連

定期的な有酸素運動は、推奨レベルを下回っていても、インフルエンザや肺炎による死亡リスクを大幅に下げることに関連していることが報告された。米国CDCなどによる研究。あるレベルを超えると効果が頭打ちになる可能性があり、筋肉強化活動の場合には潜在的に有害になる可能性があることも示唆されている。

米国では成人が、週150分の中強度または75分の高強度の有酸素運動と週に少なくとも2回以上、中強度以上の筋肉強化活動を行うことが推奨されている。

研究チームは、1998年から2018年の間に米国国民健康面接調査(NHIS)に参加した成人577,909人のデータを解析した。平均9年間のモニタリング期間中に、81,431人の参加者が死亡した。これらの死亡のうち1,516人はインフルエンザと肺炎によるものと考えられた。

推奨される毎週の身体活動目標を両方とも満たしている人は、種々の交絡因子を調整すると、どちらも満たしていない人に比べて、インフルエンザまたは肺炎で死亡するリスクがほぼ半分(48%)だった。有酸素運動の目標のみを達成した場合はリスクが36%低下したが、筋力強化の目標のみを達成してもリスクに有意差はみられなかった。

量に関しては、有酸素運動を週に10~149分、150~300分、301~600分行うと、何もしない場合と比べて、それぞれ21%、41%、50%リスクが低下した。しかし、週 600 分を超えると追加の利点は見られなかった。

筋肉強化活動に関しては、週2回未満のセッションと比較して、週2回の目標を達成するとリスクが47%低下したが、7回以上のセッションではリスクが41%高くなった。

「週10~150分は推奨時間を下回っているため『不十分』とされることが多いが、運動不足に比べて健康上の利点が得られる可能性がある」と研究者はコメントしている。

出典は『British Journal of Sports Medicine


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?