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健康的な植物ベースの食事は、男性の大腸がんリスクの低下と関連

全粒穀物、野菜、マメ科植物などの健康的な植物性食品が豊富で、精製穀物、フルーツ ジュース、添加糖などの不健康な植物性食品が少ない植物ベースの食事をとることは、男性の大腸がんのリスクが低いことに関連しているようだ、という韓国の慶熙大学からの研究報告。

「以前の研究では、植物ベースの食事が大腸がんの予防に役割を果たす可能性があることが示唆されていましたが、植物性食品の栄養品質がこの関連性に与える影響は不明でした。私たちの調査結果は、健康的な植物ベースの食事をとることが、大腸がんのリスクの低下と関連していることを示唆しています」と責任著者の金知慧教授は述べている。

研究者らは、植物ベースの食事と大腸がんのリスクとの関係を調べるために、1993 年から 1996 年の間に米国のハワイとロサンゼルスから多民族コホート研究に募集された成人から収集されたデータを分析した。研究開始時に男性は平均60 歳、女性は59歳だった。平均19.2年の追跡調査が行われた。

研究者らは、79,952 人の米国人男性の中で、健康的な植物ベースの食品の 1 日平均摂取量が最も多い人は、最も少ない人に比べて大腸がんのリスクが 22% 低いことを発見した。しかし、93,475 人の米国人女性において、植物ベースの食事の栄養品質と大腸がんのリスクとの間には有意な関連がみられなかったという。

研究者らはまた、植物ベースの食事の栄養品質と男性の大腸がんリスクとの関連性は、人種や民族によって異なることを発見した。日系米国人男性の大腸がんのリスクは、1日あたりの健康的な植物性食品の摂取量が最も多い人は、最も少ない人よりも20%低かった。 白人男性の中で、健康的な植物性食品を最も多く食べた人は、最も少ない量を食べた人よりも大腸がんのリスクが24%低かった。けれども研究者らは、アフリカ系米国人、ラテン系米国人、またはネイティブハワイアンの男性において、植物ベースの食事と大腸がんのリスクとの間に有意な関連を見出さなかった。

研究者らは、彼らの研究の観察的性質により、植物ベースの食物摂取と大腸がんリスクとの因果関係について結論を下すことはできないと警告している。

出典は『BMC医学


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