くちばしにチェリー、ざるそばで汗
『カラオケに自信のある女性、椎名林檎とエゴラッピン歌って「かまし」がち』というあるあるを抱いて生きている。偏見だ。歩く偏見新聞イシカワです。毎度!こう書くとまるで私が椎名林檎とエゴラッピンを歌う女性が嫌いだと解釈されがちだ。だからと言って私に反論しても全く時間の無駄だし、ただ単純に足をもつれさせて嗤いたいという気持ちだけ理解してほしい。いっとこ!不純けちらしていっとこ!(すみません)
ひと昔ほど前に、インターネットでは「スイーツ構文」を馬鹿にする風潮があった。マカロンを食う前に胸元で小さく拍手する系の方々による、ケータイ小説などから繰り出される独特のパンチラインを別角度からあざ笑うというものだ。
しかし当時笑っていた人間は今や「おじさん構文」とカテゴライズされ、サウナに入ることを「ととのう」と言い、スパイスカレーを食べていることを同じく別角度から嗤われていたりする。浮世はうつろう。人は正義と悪の間を静かに、ゆっくりと揺れ続ける。何かに夢中になってる人間を水差したりするのは手軽かつリスクがないから、少しばかり魔が差せばつい誰だってやってしまう。私?私は昔から誰にも相手されていないし穴があったら入りたいと思いこそすれ、誰も穴を掘ってもくれないし土もかけてもらえない人生のちょうど真ん中。おい、わろてくれや。なあて。
悪意のない偏見はこういう生き方をしていると自分にも向けられる。所謂「ロックな印象」をバンドにも抱かれがちなのだが、私ほどロックでない人間は見たことない。一生懸命頭を悪くしていつしか本当に頭が悪くなった人間をロックとは呼ばない。あいみょんも聞かない。新陳代謝が狂っているから真冬にざるそばを食べてもじんわり汗をかく人間をロックとは言わない。こんな歌もあんな歌でも救えない。わいの汗と涙をぬぐってくれるのはカーディガンの袖だけやで!ありがとーっ!
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