省エネで生きたい
突然だが、あなたはerror403氏をご存知だろうか。
2008年頃から @error403 のIDでTwitterやtumblrで活動を開始し、その文才やイラスト、漫画などで人々の心を掴んで離さないクリエイターである。
※現在は用途に応じて複数のアカウントで活動中（@2nd_error403など）。
error403氏の活動について詳しくはご本人のウェブサイトをご参照願いたい。
ところで、この方のオリジナルキャラクターに以下のものがある。
飛んだり跳ねたり喋ったりしている可愛らしい生き物は「エラーくん」という。
今回話題に挙げたいのはイラスト上部で悩み事を呟いている人間のような生き物の方。恥ずかしながら正式名称を存じ上げないので仮に「エラーさん」とする。
このエラーさんはerror403氏のイラストや漫画にたびたび登場するのだが、ある日そっくりなキャラクターを発見した。
こちらはペインターLY氏が描くキャラクター「LUV」である。
初めて見た時からずっと気になっているのだが、
激似じゃね？
しかし、Twitterなどで「error403 LY LUV」などと検索しても、そのような意見は見つけることができなかった。
学生時代から幾度となくerror403氏の作品に癒されてきた筆者としては、自分勝手の極みと自覚しながらもLY氏に敵対心や猜疑心を持っていた。
そんな中、渋谷の宮下パークにあるギャラリーSAIでLY氏の展示が開催されているのを知ったので、半ば敵陣に乗り込むような気持ちで鑑賞してきた。
結論、そんなに似ていなかった。
もちろん、画風が全然違うとか描くテーマが違うというのもある。しかし、邪念を取り払い素直な気持ちで作品と向き合った時に、
そっと隣に寄り添って優しく包み込んでくれるのがerror403氏の作品
真っ直ぐこちらを見つめて孤独を受け入れる勇気をくれるのがLUV
という違いを感じた。
エラーさんは我々と同じような五感で物事を捉え、我々と同じようにふとしたことで悩んだり迷ったりする。そこにエラーくんが一見適当なアドバイスをするのだが、実は解決に近づけてくれる。我々はそこから今日を乗り切り明日に備えるヒントをもらう。
対してLUVはモノクロの世界でじっとこちらを見つめながら、孤独や自由など我々の心情を代弁する。モノクロであることが逆にこちらの想像力を掻き立てて、無言のLUVと自分だけの世界で、じっくりと自分に向き合う手助けをしてくれているように感じた。
記事タイトルについて
今回大好きなクリエイターの敵討ちのような気持ちで展示を見に行ったが、結論として全然似ていなかった。私の怒りは杞憂であり徒労であった。
作家が真剣に作った作品をよく観もしないで既知の作品と似ていると判断して、さらに怒りの感情を抱くのは、愚かであり疲れるだけだ。
もしかしたら筆者と同じく不要な怒りを抱えている人がいるかもしれないので、自戒の意味も込めてこの記事を公開する。
この記事の前半に共感した方へ。
「他人のことで勝手に怒って無駄にエネルギーを使うのはやめよう。そんなことばかりしてたら疲れるし、もしかしたら失礼なことだし、実際観に行ってみたらそんなことないかもよ。」
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