りん@アート好きOL

美大受験に挫折して限界サラリーマンとして働くも美術への未練タラタラでアクリル絵と美術館…

りん@アート好きOL

美大受験に挫折して限界サラリーマンとして働くも美術への未練タラタラでアクリル絵と美術館巡りに勤しむ女。

最近の記事

自分をケアする覚悟

最近「母親」について考えることが増えた。オルナ・ドーナト著『母親になって後悔してる』を皮切りに、母親や母性をテーマにした作品が俄然増えた気がする。それ以前もあったのかもしれないが、自分の年齢もあってグッと身近になった。 ここ数ヶ月体調が優れず、美術館はおろかアートへの興味も絶え絶えだったが、そんな重い腰を引きずり上げてくれたのが以下の展示だ。東京から特急で約1時間という距離もちょうど良かった。 「ケアリング/マザーフッド:「母」から「他者」のケアを考える現代美術―いつ・ど

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    • 無理に言葉にしなくていい

      何かに感動したり感銘を受けたとき、言葉にできない感覚がある。最近の便利な言葉を用いて表現すれば「尊い」や「エモい」が近いが、それだけでは言い表せない、生々しい感覚である。そんな感覚を久々に覚えたので、以下に記録していく。 先日、母校の部活動にOGとして参加してきた。 その部活とは過去のnoteでも時々登場しているスパルタ美術部である。スパルタと言っても顧問が竹刀を振り回して怒鳴り散らしているわけではない。美術への真剣な向き合い方をあの手この手で休む暇なくしつこいくらいに示し

      • 観るんじゃなかった

        この記事を書く決心がつくまで約5日かかった。なぜなら屈辱感と失望を言葉にして記録するエネルギーが足りなかったからだ。 先日、六本木の森美術館で「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング」を観てきた。Twitterなどで情報収集をした段階ではかなり魅力的で、なかでもDVをテーマに扱った飯山由貴氏の作品がどのようなものかとても気になっていた。結論、気になったまま観ずに終わっておけばよかった。 「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング」@森美術

        • トマトスープを投げつけないために

          テレビ番組などでも取り上げられている、現在進行形のあの事件。 化石燃料に反対する環境活動団体「JUST STOP OIL」のメンバーが、抗議の意を示すために有名絵画にトマトスープを投げつけた事件である。 この団体は今年できたばかりで、20代の若者を中心とした緩い組織であるという。 この事件の捉え方や問題点については散々議論されているので割愛するが、筆者は1つの疑問を抱いた。 もしこの方法が妥当でないなら、他にどのような手段で訴えればいいのか? そんな中、1つの解とも言

        自分をケアする覚悟

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          省エネで生きたい

          突然だが、あなたはerror403氏をご存知だろうか。 2008年頃から @error403 のIDでTwitterやtumblrで活動を開始し、その文才やイラスト、漫画などで人々の心を掴んで離さないクリエイターである。 ※現在は用途に応じて複数のアカウントで活動中(@2nd_error403など)。 error403氏の活動について詳しくはご本人のウェブサイトをご参照願いたい。 ところで、この方のオリジナルキャラクターに以下のものがある。 飛んだり跳ねたり喋ったりして

          省エネで生きたい

          なぜ芸術は秋なのか

          芸術の秋ということで、様々な地域の美術館やギャラリーで展示が目白押しの10月。筆者のように日々ボンヤリしていると観たかった展示が終わってしまいがちである。会期ギリギリでなんとか鑑賞できた3つを記録していく。 訪問した場所と展示は以下のとおり。 東京都現代美術館(清澄白河)ー MOTアニュアル2022、MOTコレクション SCAI THE BATHHOUSE(根津)ー 李禹煥 MIZUMA ART GALLERY(市ヶ谷)ー 会田誠・曽根裕 それでは、順にご紹介する。

          なぜ芸術は秋なのか

          喉元過ぎれば怒り忘れる

          筆者は激怒した。2022年6月上旬に報道されたとあるニュースのせいだ。 見出しのとおり「修学旅行中の中学生が美術館の作品を壊した」という事件。もうすでに十分嫌な感じなのだが、事件が起きてから被害届と損害賠償請求が出されるまで1か月以上も日が空いているのが気持ち悪い。ツイッター上では「学校側がナメた態度を取ったのでは」というような憶測も飛んでいた。 筆者が怒ったポイントその1 ツイッター上で「そんな怒ること?」的な声が目立った。

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          喉元過ぎれば怒り忘れる

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          京橋のビル裏で号泣しかけた

          フォトフェスティバル「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」の一環として実施されている屋外写真展「Tokyo Dialogue 2022」。 T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO は2020年より東京駅東側の公開空地で都市型屋外写真祭を実施しており、今年は建設途中の新戸田ビルの工事仮囲上で行われている。 参加作家は、写真家:伊丹豪・清水裕貴・木村和平、書き手:穂村弘・堀本裕樹・蜂飼耳の計6名。 仕事帰りに鑑賞してきたので、その様子を記録していく。 アーテ

          京橋のビル裏で号泣しかけた