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古酒は難易度高い ~当たり前過ぎて意識しなくなっていること

  IT企業にお世話になっていた時の話です。

 その会社は、奈良に支店が有り、ある地元企業に対する提案資料を用意し、その内容の打合せをしました。幸い15時過ぎには、打合せは終わりました。折角奈良に来たので、春日大社に参拝することにしました。肌寒く、曇天、かつ夕方ということもあり、全く参拝者は居ませんでした。ラッキーと思ったのもつかの間、境内の広大さに手こずりました。境内の案内を頼りに、当てずっぽうで散策しました。鹿が至るところに居て、糞に気をつけながらの2時間散策でした。
 そして、日も暮れてきたので神社から出て、いよいよお楽しみタイム。

 参道を歩いていると、
「昔ながらの製法での古酒あります。」
という看板が目にとまりました。

 奈良ならでは感(ダジャレでは有りません)あるなと感じ、試すことにしました。素朴な杯に出された古酒。口に含むと、

「不味い。」

 過去最高の不味さでした。(未だにです。) 即、普通のビールと清酒を頼み、古酒は、ちびちび。残そうかとも思いましたが、

「人生最初にして、最後」

と、腹を括り頂きました。それでも全て飲み終わるのに小一時間かけました。それぐらい強烈でした。

 古酒は、雑味を楽しむものだけど、難易度高い。

だから、清酒が普及。当たり前過ぎる話。お粗末。


蛇足
 春日大社の御神酒は、境内の酒殿で醸造しているそうです。清酒は取り寄せ、濁酒(どぶろくのカテゴリ)は、自前だそうです。頂いた古酒が、境内の酒殿で醸造されたものなのかは、残念ながら覚えていません。

 子供の頃不得意だったピーマン、サワークラウト、ホワイトアスパラガス同様に、根拠は無いのですが、古酒も、美味しいと感じられる時が来る気がします。今、ちょっと怖いもの見たさで、もう一度試してみたくなっています。


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