引越し事情@アメリカ
▷家探し
またアメリカで引越しするかもしれない。
また、というのは、去年の初めに
今のマンションに引っ越したばかりだから。
子育てが終わった今の私たちには、
セキュリティ対策が高く
庭のメンテナンスの必要ない、
マンション暮らしが丁度良い。
そして遠くない将来にスタートする
リタイア後生活に向けて
節約モードに入っている我が家、
生活をダウンサイジングして、
家賃負担を減らしたい。
去年の引越し理由だ。
▷アメリカならではの住まい探し
日本への直行便が1日数便ある
メガ国際ハブ空港から車で30分。
街の中心から少し離れると
お値段的にも、広さ的にも
納得がいく住環境が広がる。
希望の広さ、間取り、採光、家賃、、
お部屋探しの基準は日本と同じ。
日本とアメリカで大きく違うのは、、、
▶︎最寄駅から徒歩2時間だけど
物件のサイトを見ても
「最寄駅から徒歩〇〇分」の表示はない。
車での生活が基本だから。
誰も最寄駅からの距離、時間を気にしない。
そもそも大都市部以外、バスを含め
公共交通機関はほとんどないのだ。
▶︎クライムマップで治安の確認
一番気にするのは治安。
日本でも住宅地によって街の雰囲気は違う。
ただアメリカでは道一本隔てただけで、
住宅地の雰囲気ががらりと変わることがある。
そのエリアが安全かどうか、
所得格差が如実に反映される。
だから気になる物件があれば、
周りは安全か、まず調べる。
内見するかはそれから決める。
参考にするのは
候補地域の地元警察署が
公表している犯罪レポート。
地域の犯罪発生場所、件数、
種類に関して詳しく報告されている。
そして、
民間の調査会社、セキュリティ会社のサイト。
エリア、犯罪の種類まで絞って検索でき、
犯罪の発生状況が可視化され
エリア毎の治安状況が一目瞭然。
銃絡みの犯罪についての情報ももちろんある。
▷まさかの爆音被害
去年の引越時もクライムマップで確認し
治安も良いエリアに建つ、
建物全体のセキュリティも万全、
管理会社の対応も良い
今の築浅物件に入居、
快適に暮らしていた。
少し前に居間と壁を接する側の部屋に
若い男性が入居してきて状況が一変。
彼が出す音に悩まされるようになるのだ。
日々の生活音ではなく
不意に起こる爆音。
彼は時々夜中にパーティーをするようだ。
音楽を最大ボリュームでかけ、
複数人でワイワイ騒いでいる声も聞こえる。
騒がしさは廊下にも漏れていた。
ただこの騒音被害を一番被っているのは
居間の壁が接している我が家だろう。
どうにかならないものかと
管理事務所に相談に行った。
▷管理会社の対応はパーフェクトだけど
事務所の陽気な女性担当者は
「それは大変お困りですね」と
本当に同情するといった表情を浮かべ、
真摯に話を聞いてくれる。
ただ
「私たちこの管理事務所がまずできることは
全戸に対して騒音に気をつけて生活しましょう、
一般的なお知らせメールを送信することです。」
「個々の苦情の対応については、
24時間対応の騒音クレーム担当係がいるので、
その騒音が起きている、まさにその時に、
担当に電話をしてください。
誰からの依頼とはもちろん伝えずに、
騒音元に音を控えるように注意します。
騒音が起きている最中に
注意することが大切なのです。」
「電話番号はこちらになります。
お困りのその時にご連絡ください。」
問題発生時の連絡先を渡されて
事務所を後にした。
▷逃げるが勝ち
匿名からのクレームと言っても、
クレームを入れたのは隣人である私たちと
100%思うだろう。
だって、壁掛けテレビが爆音で揺れるくらいの
直接的な迷惑を被っているのは、
反対側の隣人でもなく、
上下階、廊下挟んで向かい側の
住人でないことは火を見るより明らか。
住人がどんな人かわからない。
逆恨みされたら嫌、怖い。
ましてここはアメリカ、
怒りに任せて発砲でもされたら、
命を落としてしまう。
せっかく発砲事件発生件数ゼロの
エリアを選んで済んだのに、
隣人トラブルで銃を持ち出されたら
元も子もない。
アメリカにいる時は、意識の低層には
いつも銃への警戒心があるのだ。
そんなことを考えて、
クレームしたところで解決しないどころか
もっと厄介な問題を抱える可能性が
起きるようなことはしたくない。
こちらには非はないのだが、
私達はここから出ることにしたのだ。
だって、メンタリティもライフスタイルも
何もかも違うであろう人相手に
説得を試みることは無理無謀なことだから。
▷ライフハック
「話せばわかる」は嘘。
これはアラ還すぎた私のライフハックの一つ。
アメリカは「安全をお金で買う国」とも言われている。
予定外の引越し費用がかかってしまうが、
身の安全と快適な日々の暮らしのための
必要経費として諦めることにした。
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