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ピーター・パンの世界を味わえる作品、5選。

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子供の頃、テープが壊れかけるまで『ピーター・パン』を繰り返し見ていた、黒木りりあです。

本日、12月27日は「ピーターパンの日」だと、皆さん知っていましたか?
これは、童話としても有名な演劇『ピーター・パン:大人にならない少年』("Peter Pan, or The Boy Who Wouldn't Grow Up")が世界で初めて上演された日が1904年12月27日だったことにちなんで制定されたとのことです。

1904年以降、『ピーター・パン』は世界中で愛される作品となりました。派生作品が非常に多いという点もその人気を証明しています。1904年に初演を迎えた劇作家であるジェームズ・バリー(Sir James Barrie)の戯曲がオリジナルとされているものの、1911年に発表されたバリーによる小説『ピーターとウェンディ』("Peter and Wendy")を底本としたり、ピーター・パンというキャラクターの初出である1902年に出版された『小さな白い鳥』("The Little White Bird")をオリジナルと考えたりと、ピーター・パンのオリジナルに言及する際に複数のパターンがあることも特徴的かと思います。事実、バリーによる戯曲の開港などもあるため、ピーター・パンには様々なバージョンが存在しており、このキャラクターや作品について語るのはやや難しいという印象が個人的にはあります。
それだけバージョンが存在しているということは、それだけ多くの人に愛されていること。そんな「ピーター・パン」に関連する作品は、世の中にあふれかえっています。そんな中から、私が個人的にお勧めしたい「ピーター・パンの世界を味わえる作品」を5作品、挙げていきたいと思います。


アニメ版 映画『ピーター・パン』

『ピーター・パン』("Peter Pan"、1953年)はディズニーが制作したアニメーション映画です。おそらく「ピーター・パン」と聞いてほとんどの人がこの映画を思い浮かべるのではないでしょうか。おそらく一番有名な「ピーター・パン」を題材とした作品でしょう。

物語の筋はバリーの作品たちから大きく変更されてはいませんが、ピーターの性格がよりヒーローらしく描写されていたり、フック船長の人物像が紳士的ではない少し間の抜けた人として描かれていたりと、ディズニーらしい味付けがされています。また、人種差別や性差別的な描写がある、と問題視されることもあります。
私個人としては、この作品はまさに幼稚園時代のバイブルでディズニー作品のなかでは一番好きな部類で、とても特別な一本です。

実写版 映画『ピーター・パン』

『ピーター・パン』("Peter Pan"、2003年)は舞台の100周年を記念する形で制作された実写版の映画です。舞台の記念作品というだけあって、オリジナルの作品群の持つメッセージやキャラクターの人物像などがほぼ忠実に再現されているように感じる一作です。また映像美も素晴らしく、「ピーター・パン」という作品に宿る魔法を最大限に表現しています。
本作はその映像美とピーター、フック、ウェンディ役の俳優陣の演技力の高さから、批評家たちには非常に好評でした。様々な賞にもノミネートされ、評判は良かったのですが、公開したタイミングが悪く興行的には奮わず、赤字映画となってしまいました。
個人的には、「ピーター・パン」ものの実写化のなかでは一番忠実にオリジナルの世界観のエッセンスを映像としているように感じていて、非常に気に入っている一本です。

映画『ネバーランド』

『ネバーランド』("Finding Neverland"、2004年)は、作者であるジェームズ・バリーの生涯に焦点を当てた映画です。実話をもとにしたヒューマンドラマに仕上がっています。
本来は非常に小柄だったといわれているバリーが映画ではさほど小柄ではなかったり、時系列や筋書きが史実と異なる部分も少なくなかったりしたものの、映画自体は非常に高評価でした。批評家の評判も良く、数々の賞にノミネートするなど、とても評価の高い作品です。
この人気と評判から、2012年にはミュージカル化され、2015年にはブロードウェイでも上演されました。このミュージカルの来日公演に私も足を運んだのですが、舞台ならではの演出が素晴らしく印象的でした。「ピーター・パン」自体が元々舞台だったこともあり、その共通項をアドバンテージとして活かした作品だと感じました。また、楽曲もとても美しかったです。
映画自体も、美しい作品に仕上がっていた印象です。特に、実際にロケをして撮影された風景が非常にきれいだと感じました。バリーという人物のことを少しでも知りたい方におすすめの一本です。

ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム』

『ワンス・アポン・ア・タイム』("Once Upon A Time"、2011-2017年)は、ディズニー傘下のテレビ局ABCが制作したテレビドラマシリーズです。様々な童話や人気の文学作品を下敷きとしたドラマで、人気が高く第7シーズンまで制作されました。
このドラマにはピーター・パンがシーズン3の前半パートの悪役として登場します。ファンの間ではネバーランド編と呼ばれたりしています。童話の登場人物として有名なピーター・パンですが、オリジナルの作品群では少しダークな雰囲気を纏っている部分があり、またバリーの構想でもピーターは悪役として考えられていた時期もあります。そんなピーターのダークな部分を見事に他の童話などと組み合わせてドラマに組み込んでおり、その手腕には舌を巻きました。ネバーランド編は非常に評判が良く、後のシーズンでもピーター・パンがゲスト出演したほどです。
ピーターのダークな部分にも関心が高かった私にとって、この作品での描き方は本当に素晴らしいの一言につきました。また、ピーター役のロビー・ケイの演技が素晴らしく、まさに私がイメージするピーター・パンのヴィジュアルそのもので、非常に印象に残っています。
ドラマシリーズ自体も、最後のシーズンではだいぶ失速したものの、全体的に非常に面白くおすすめなので、時間がある方には是非チェックしていただきたい一作です。

ポップ・ソング『Lost Boy』

Ruth B.の『Lost Boy』は、『ワンス・アポン・ア・タイム』に着想を得て作られた楽曲です。2015年に配信されたこの曲はインターネット上で爆発的なヒットを誇ったことからフルバージョンが制作され、主に若者の間で流行しました。
日本ではそこまで有名だったイメージはない曲なのですが、少しダークなイメージが漂う、切ない本作は一度聞くと耳に残る一曲です。有名人もカバー動画をインターネット上にアップしていたので、色んな人のバージョンを聞くのも面白いかもしれません。
是非、多くの人に聞いてもらいたい作品です。

ここまで、ピーター・パンに関連する作品を5作、紹介しました。これ以外にもピーター・パンを題材とした作品はたくさんあるのでもっと語りたいところではあるのですが、またの機会に。

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