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【詩】野良猫と春

今日も陽だまりを探す
もう2月も終わるというのに
風は一向に
頬をゆるめてくれないから
丸めた背中の
一本の毛の先の先まで暖めながら
なんてことない顔をして
ただじっと待つ 

遠くで
軒下のカタバミが葉を開いた 

ふわりと頭を上げた

猫の見つめる先に、春

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