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Den store Quillow(おもちゃ屋のクィロー)

※ Instagram からの転載です

原作:James Thurber / 翻訳:Åke Löfgren
絵:Olle Eksell(オッレ・エクセル)
1999年印刷(発表:1934年)

アメリカのジェームス・サーバーによる作品をスウェーデン語訳した絵本です。日本では「おもちゃ屋のクイロー(福音館書店 刊)」として翻訳出版されています。

略奪や無茶な要求を繰り返す巨人のハンダーに街の人々は困っていました。そこに、おもちゃ屋を営む小柄なクィローが知恵を絞ります。

このスウェーデン語版の挿絵を担当したのは、北欧に興味がある方はその名前を耳にしたことがあるかもしれない、オッレ・エクセル(Olle Eksell)というグラフィックデザイナーです。かつてのマセッティ社のココアパウダーのためにデザインされた2つの目から成る印象的なシンボルはあまりにも有名(興味があったら"Mazetti Ögoncacao"とでも検索してみてください)。

オッレ・エクセルは2007年に亡くなりましたが、いまだに彼の作品をモチーフとしたテキスタイルやTシャツなどが売られているのを街で見かけることがあり、残した影響力の大きさを再認識させられます。

オッレ・エクセルは1950年代に書籍の表紙デザインを多く手掛けました。一方で、絵本一冊まるごとの挿絵を担当した作品はそれほど多くはなかったかと思います。自分調べでは2冊のみで、1冊は「エドワードとうま(岩波書店 刊)」として日本語訳も出版された「Edward and horse」。こちらは英語で出版されたもので、スウェーデン語版は出版されていません。そしてもう1冊が、この「Den store Quillow」です。

ほかにもあるのかもしれませんけどね。


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