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うちにはサンタさんは来ません

「星野さんのところも、フライングサンタやった?」
「オチビちゃんたちへのサンタ業は成功した?」

会社の先輩、友人からのこの言葉に私はこう返した。

「うちにはサンタさん、来ないので」

Zoomでしゃべっていた先輩には、絶句された笑

note界隈でもサンタさんの話題がたくさん出る中、こんなこと言っちゃう2歳児・6歳児のママなんてありえないかな、と思いながら、
「いや、よそはよそ。うちはうち」とあえてこの記事を投稿します。

こんなうちもあるんだな~とお読みいただければ、幸いです。


前提として、サンタさんが来ないというのは、以下の2点を指しています。
①「枕元にプレゼントを置いて、次の日"サンタさんからプレゼントだよ"」という儀式をしない
②「クリスマスという枠でプレゼントを渡さない」ということ。

うちにサンタさんが来ない理由はいろいろある。
①については、私が子どもの頃にそういった儀式がなかったことが大きい。

私が通っていた保育園が、キリスト教関連の園だったため、クリスマス会というのは毎年盛大に行われ、サンタさんも来てくれていた。
舞台に座ったサンタさんに、ひとりひとりがプレゼントを受け取りに行くものだったが、"イベントのひとつ"と思っていた私は、特にワクワクしていた記憶もない。

一度だけ、サンタさんが家に来たことがある。
クリスマス当日にサンタさんの格好をしたお店の人が、車でプレゼントを届けてくれた。
子どもながらに「こんな寒い日に大変だなぁ」と思ったことを覚えている。

このような幼少期を過ごしたため、小学生の時に友人が「サンタさんに手紙を書いたんだ!パパが秘密のポストに投函してくれるの!」と言っているのを、「パパは大変そうだな」と思って聞いていた。

ここまで書くと「リコさん、可哀そうな幼少期を過ごしたのね」と思われそうなのだが、そんなことはないのです。
サンタさんを信じる、信じないとかそういう次元で生きていなかったので、「信じている子がいてもいいし、そうじゃない子がいてもいいじゃん」というスタンス。
うちの両親はサプライズを仕掛けるようなそんな手の込んだことをする人たちではないのはよく知っていたし、私もまた、サプライズされたところで、無邪気に喜べないだろうな、とも思っていたから。


②の「クリスマス枠でプレゼントを渡さない」というのは、「子どもたちが必要なものは、必要なときに買い与えているし、ものも十分にある」から。

息子は4歳くらいまでおもちゃのサブスクを利用しており、いろいろなおもちゃで遊べる機会があった。
トミカは叔母からお下がりのものをたくさんもらっていたし、夫が買ってきたレゴもたくさんあったので、新しくものを買うという必要があまりなかったのだ。

娘も同じで、今、娘が気に入っているぬいぐるみは「赤ちゃんの時のお祝いにもらったもの」「私が昔使っていたもの」「夫の家に前からあったもの」で、十分な数がある。
私の願望でキッチンセットを買ったが、これは子育てイベントのリサイクルで発掘した掘り出し物。

私も夫も、特に「新品」にこだわりはない。
子どもが使うものって、すぐに汚れたり壊れたりするから。

絵本は短いスパンで図書館から本を借りてくるし、みんなで遊べるボードゲームは夫の趣味で買ったし。夫が作ってくれたボルダリングで息子も娘も遊んでいるし。

おもちゃ、必要ないんじゃない?って思うのだ。


とはいえ、さすがに小学1年生になった息子。欲しいものもでてくるかな?と思って、一応聞いてみた。

「ガッチャードのベルトが欲しい」

戦隊ものにはまっている息子。そうくるか・・・と思って、夫と「まぁ、今回はいいか」と話していた。
ところが。
実際におもちゃ売り場に行った息子は「やっぱりやめる」と言い出した。

売り場にはガッチャード以外のおもちゃがたくさん並んでいる。
この中で、本当に自分が欲しいものは「ガッチャードのベルト」なのかを悩みだしたのだ。

「今日、無理して買う必要もないよ」と言って、置いてあったパンフレットを息子に渡した。
「これ見て、何が本当に欲しいのか、よーく考えまし」

あれから1週間、ときおり思い出したようにパンフレットを見ている息子。
選んでいる時間も楽しいようだ。


私も夫も、「欲しい!」と思ってもすぐには買わない。
代替品になるものは家にないか?
自作できないか?
ネットで買った方が安いかもしれない
メルカリに売ってないか?
・・・そもそも、本当にそれが欲しいのか?
時間が経って冷静になると、案外「それほど欲しくない」と気づくこともある。

ミニマリストを目指しているわけではないが、ものが多いことにしんどくなることがある。
探すのも、片づけるのも、面倒なのだ。

息子に、"本当に必要なものかどうかを考えて買う"という習慣がついてくれたら嬉しいな、というのも思ったことのひとつ。

クリスマスは過ぎてしまったけど。息子が存分に悩んで、欲しいのもが決まったら、みんなで買いに行こうと思う。

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