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加藤シゲアキ『なれのはて』


家族が購入したらしく、薦められたので読みました📖物語が面白いし、一言ひとことに深みがありました。稚拙な表現ですが、普段から色々なことを考えて生きている方なんだなぁって思いましたね🤔笑

私が日常的に気にしている観点だからなのか、裏を返せば…といった、登場人物が新たな捉え方に気づくシーンが多いと感じました。例えば、母親が娘を自由にさせてたのは、無関心ではなく、娘を信じるという愛だったんだなぁ、と気づく描写とか。

たくさんの表現の中でも、特に印象に残ったものがひとつ。山には木が生えていて、芽が出ては枯れる。また芽が出ては枯れていく。山は生まれ変わる、美しいことだと一般的に捉えるところですが、「永遠の地獄」ともいえると言うのです。終わりのない死の繰り返し。考えたことなかった。疑うことなく受け入れているものは、数えきれないほどあるのだなぁ。

ここで、思いついたことがあります。桜は美しい。美しい姿のまま、散っていく。花には詳しくありませんが、一般的に花は萎んで枯れてから、落ちていくものでしょう。葉っぱもしかり、枯れ葉になってから落ちます。しかし桜は、花が綺麗に開いたまま、枝から離れます。なぜそれが美しいのか。

めちゃくちゃどうでもいい妄想ですが、桜は、戦国時代における切腹と考えが近いものがあるかもしれない。名誉のために自決する侍。全体の美しさを邪魔する存在になる前に、自ら去る桜。似ているものがあるから、日本人はそこに価値を感じるのかもしれない。戦争からの復興のために、ソメイヨシノを植えたという話があります。理由は気運を高めるため、などと聞きますが、もしやサムライ魂を後世に継承するという裏目的があったのかしら。少なくとも、日本人にピッタリな花だとは思ってたのかしら。なーんて。

書きすぎました。話飛びすぎました。おわり

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