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シャイな私は旅をする

私は、新しく出会ったものに対してはある程度寛容な反応が取れると思っている。言語や歴史を学んでいる学生だし、見知らぬものに出会ったときもすぐにジャッジするような態度は持ち合わせていない。(と少なからず自分では思っている。)

むしろ、良し悪しはあんまり考えずに、へえーと受け取ってしまう派だ。
でもそのおかげで、物事に対する意見が持ちづらかったりする。「確かに、そういう考え方もあるね、おっけ~。私もそれやってみようかな~。」で基本済んでしまうからだ。

ある意味、思考停止に陥ってしまうというのが私の悪いところ。

かといって無関心ではない。関心はあるけれど、それの背後にある部分を批判的にみていくことができない。相手の気分を害したくない、というのが根底にある。(でも、あれ?って思ったことを指摘したことで相手の気分を害するのかというのはわからない。あんまりやったことない。多分初対面でいったら嫌かな、でも友達だったらありかも。指摘をいつ、どんな風にするかで大きく違うよね。)

あと、今までに本当に受け入れられない、というものに出会ったことがない。(出会ったことがないのか、私が柔軟なのか)


でも最近、感じることがある。
私は相手にマイナスな評価を受けることをひどく嫌っている。(そんなの当たり前じゃん、って感じだけど。これはどこの国にいても同じ。)

特に、文化面で否定されるとガツンと来るかも。(性格とかはそんなに簡単に変えられないし、そこで悪口を言ってくるような人とは関わらない。)

だから、私は簡単に日本でやっていた習慣を海外でそのまま行うことが少ない。周りの人を見て、同じような行動をする。ジャッジされたくないから。

ーー矛盾

私は相手の事をジャッジしていないと思っているけれど、私自身は無条件にジャッジされる対象になっていると思い込んでいる。

こんなに自分が相手からどうとらえられているか考えているのに、私は相手のことを受け入れていると言えるのか。本当に私は何も感じてない?


私が海外にいて、少数派だからかもしれない。

オーストラリアにいるときは、ホストシスターの真似をして生活をして、イタリアに来てすぐの時は大家さんの生活を見て真似をしてみた。

私は悪目立ちしたくなくて周りの人のまねをして生活する。正直元の性格的にそう。良い意味で目立つのは好きだし、褒められるのは大好き、優等生キャラ。だから良いなって思ったことは、自分の元の習慣をひっくり返すものであったとしても取り入れることが多い。

高校生の時は、「え、LiKaって留学生なの?!現地の子かと思ってた」と周りから言われるのがとにかく嬉しくて、日本人らしさを捨てきろうと思っていた。髪型も、話し方も、服装も、好きな食べ物も、SNSの投稿も、ぜーんぶ。(そして正直、そこで作った習慣の一部は今も残ってる。)

大学生の今はちょっと違う。私だって、慣れた日本食を家で作りたいし、夕食は早めの時間がいいし、パーティーに行くよりは家でのんびりしていたい。高校生の時よりは自由度が全く違うからだろう。やろうと思えば、日本とほぼ同じ生活をこっちでもできる。ホームステイじゃないし。

(もう若くないのかしら。柔軟性を失ってきたのかしら。)

こっちに来てから最初は、オーストラリアの時と一緒で、「イタリアではイタリア人になろう」と思っていた。私は結構日本人らしくないって言われることも多い。(「らしい」って何。)
せっかく長期滞在してるし、イタリアの文化や生活習慣を身に着けたいとも思うから、真似はする。でも、「私ってやっぱり日本人だしなー、むしろ日本人感を全開にして相手に受け入れてもらった方がうれしいな」って思い始めた。

だって、日本にいて、もしほかの国から来た人と共同生活をするようになったら、その人のオリジンが見えるような生活を一緒にしてみたいから。日本人と一緒だったら、ある意味つまらないもん。きっと日本人っぽいほうが、生活しやすいって思う人もいるだろう。だからこれは私の好みでもある。


やっぱり、見知らぬ相手や文化に対して、何も考えずに受け入れることは難しい。受け入れていると思っても、何かしら無意識に引っかかるところがあるはず。慣れるまでは、その人の行動を見て、無意識のうちに学習してる。

一般的に、海外の人たちって結構自分勝手にやってるような感じがする。私も同じようにやればいい。その時は「変な人。」って思われても、そのまま変な人レッテルが張られ続けるわけではない。個人的に知っていけば、理由が分かるし、そうすれば意外と合理的な行為だったりもする。

とは言いつつも、シャイで小心者の私は自分全開で生きていくことがちょっぴり難しい。(自分全開っていうのは「最近の私の流行り~」的なうわべのところじゃなくて、もっと深いところ。考え方的な。)

そっか、取り繕われた上辺をマネするのが嫌で、一度その人や文化で生活したいって思っているのかもしれない。

その点からいったら、自分の習慣を隠していると思っていても実際隠しきれていないんだろうな。

少しずつ、少しずつ、「これが私だー!あなたの意見なんて気にしない!むしろ、この私いいでしょ!マネしていいよ!」っていう感じになりたいな。この人は日本人だけど、たまにオーストラリア人っぽくてイタリア人っぽくもある、でもやっぱり根っこは日本人。まあなんだか楽しそうに生活してるから、こんな人っぽくなりたいな、って思われるような人。

面白い人間になりたい、それがここ過去4,5年の目標だけど、なかなか達成は難しい。

(でも最近あった人には、LiKaって面白いからもっと話を聴きたいって言われたりするようになった。ちょっとうれしい。step by stepで行こう。)

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