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電車に揺られながらイスタンブールへ

イスタンブールは、ビザンティオン・コンスタンティノープルと名前を変えながら東西交流の地として、長く存在してきた。

1学期目にビザンティン美術史の授業を取っていた私は、どうしてもイスタンブールを自分の目で見てみたくなって夏休みはイスタンブールで過ごすことにした。

ローマからイスタンブールは飛行機で3時間ほどでとっても近い。でもこの時期では片道で3万ほど。学生には痛い出費である。ということで、時間はかかるけれど、他の方法で向かった。

電車、である。

といっても、ローマから直接の電車はないのでブルガリアの首都であるソフィアから。ローマからソフィアの飛行機は思ったより安いことが多いので、そこまでは飛んで、(ついでにソフィア観光して)そこから寝台列車。

虹。
中のスペースは思ったより小さい。モザイクタイルでキラキラしてる。
共産主義的な巨大な建物も。

ソフィアも歴史のある街並みで楽しい。ローマカトリックの教会を見慣れている私は、東方正教会の雰囲気が目新しい。特に多くの見どころがあるわけではないが、ゆっくりとした時間が流れる街。
EU圏ではあるものの、レヴ(1レフ=70円ほど)という独自の通貨を使っている。ちょっと物価は低め。

そんな街にある中央駅の窓口で、イスタンブールのヨーロッパ側にあるハルカル駅行きのチケットを買う。越境タイプのチケットは、一番左の窓口ではなく真ん中付近の専用の窓口から。(並んで窓口に聞いたらここじゃなくてO番のカウンターだよって言われた。番号忘れた。)

パスポートと希望の出発日を伝えると、何人部屋がいい?と。調べた感じあまり金額は変わらなさそうだったので2等車の2人部屋に。
現金のみの支払いらしく、教えてもらった駅の中にあるATMからお金をおろした。

チケットが20€弱、2等車(2人部屋)代が15€程、合計で35€。5000円弱。
ローマ・ソフィア間が5000円ぐらいと考えれば、1万円ほどでイスタンブールに移動できるということになる。
直行便より安いし、ついでにソフィア観光できる。ホステルでも1泊10€程だったりするので2泊ぐらいしてもまだ安い。おすすめ。

これは国内用の窓口。
駅の電光掲示板、ブルガリア語表記のみだった。
初めてトルコ語をみてテンション上がる。
すでにジュースとお菓子が冷蔵庫に。シンクもある。

ちなみに夜行バスでも移動できる。
イスタンブールからソフィアに移動するときで400トルコリラ(約3200円)ほどでチケットを買った。

金額重視ならバス、快適さ重視なら電車といったところか。ちなみにイスタンブールで2000円もあれば数食食べられる。ローマだったら1回オステリアに入って終了。(というか多分足りない)

出発は午後の6時半。あと一人がどんな人なのか、どきどき、少し不安に思う。(正直なところ、空席が多くて1人部屋になるといいなあなんて。)

早めに乗り込んで待っていたところ、女の人が入ってきた。
男女が同室になることがないだけよい!
ドイツ人の方だった。友達2人で旅行しているところだったが、チケット予約が遅かったので同室になれなかったらしい。私が部屋を交換しようかと聞いたところ、あと一人の人は4人部屋にいるから平気だよと。
うん、確かに4人部屋にはいきたくない。

あと一人のお友達も、部屋に遊びに来て少しおしゃべりしていた。
彼女はエラスムスでイスタンブールに住んでいた事があるらしい。とっても気に入って頻繁に通っていたが、コロナ禍で行けなくなってしまった。
今回がコロナ後初めてらしい。だから2年ぶりぐらい。

そんなこんなでのんびり車窓から外を眺めながら移動する。

冷房が効いた部屋、そしてベットに横になる。寝台ってこんなに快適なんだ、移動しながら寝れるなんて。

国境の駅、エディルネ近くのカプクレでパスポートコントロールで起こされることを除いては。深夜に起こされて、ちょっと並んでスタンプを押してもらう。日本人なんだね~ようこそ~いえーい(フィストパンプ)っていう感じだった。テンション高いね、お兄さん。

(世界一強い日本のパスポート、本当にすごいのよ。どこでも入れちゃう、ありがたや。)

また部屋に戻って、何回かチェックで起こされながらも、また就寝。

朝起きると、ひまわり畑のところを走っている。最近深夜バスばかり乗って半端な睡眠をとることになれていた私は、何回も夜に起こされたとはいえ中々快適に寝た。寝台って素敵。

無事にハルカリ駅に着いた。同室の親切なドイツ人2人組が電車の乗り方を教えてくれて、チケットも買ってくれて(トルコリラの現金を持ってなかった)途中まで一緒に移動した。

そんなこんなで、TurkcellのSIMカードを買ってから、予約していたAirbnbに。今までで一番快適な旅。

電車に乗っているときにインスタを見ていたら、ローマであったトルコ人の友達がちょうどイスタンブールにいることが発覚。今向かっているよ~とDMしたら、いろいろ連れて行ってあげるからひとまず着いた日の夜にでも会おうということに。

この出会いが私のトルコ滞在を数倍素敵なものにしてくれた、というのはまた今度のお話。

Ciao!

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