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森見登美彦で巡る出町界隈から銭湯へ

今わたしは同じシェアハウスの子から「四畳半タイムマシンブルース」を借りている。

森見登美彦の作品だ。

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『四畳半神話体系』にもとづき執筆されたオリジナル作品だそうだ。

京都の下鴨泉川町にある下鴨幽水荘が舞台だ。鴨川デルタ、出町柳界隈、まぁ大文字山などの名前が出てくる。

京都にこう長い事いるのもお話の世界が垣間見えることがあるからだ。そういう瞬間は面白い。

あんまり小説を読む人ではないので、有頂天家族もわかってない。けども、そういうのが好きな子が周りにいる。

うちの職場の同僚たちはまだ比較的若い(いや、うちの職場全体の平均年齢が高いのだ。と考える。)ので、サブカルチャー好きな子がいたりする。

そういう子たちの地元情報では○○の聖地とか知っている訳で。

今回書く『鞍馬湯』は「有頂天家族」で登場した銭湯らしく今月末で閉店するということで同じシェアハウスの子と行ってきたのだ。(そう、わたしはとあるシェアハウスの住人なのだ。)

今、近くの銭湯は鞍馬湯が一番近い。

また、今回の鞍馬湯もそうなのだが銭湯も設備の老朽化で継続が難しいお店が多い。下京の梅湯さんは若い方が上手いこと経営されてるので人気だったりするがこのように継いでくれるかも問題だったりすると思う。

ボイラーが古くなると使えなくなるため、辞めることになった銭湯からボイラーを貰い受けることもあるのだ。

脱線するがうちのシェアハウスの子は銭湯でバイト経験してる子たちもいたりするので、銭湯界隈のお話とかたまに耳にすることもある。

西陣の銭湯もやめる前にみんなで入りに行ったことがある。烏丸鞍馬口近くの銭湯もそうだ。天井の老朽感や使えない浴槽があったりするが、それでもタイルの模様は可愛さがあったり、浴槽の壁の絵は見事だったりする。

さて、鞍馬湯。

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鞍馬湯の引き戸を開けるとおばちゃんの『いらっしゃい』


このご時世、マスクでの番台だ。

知らん間に450円にお風呂代上がってて内心びっくりしたのは自分の心の中だけで。

だいぶと年季の入ったお風呂屋さんだが、知らない間にフィットネス機器が置いてあった。なんて名前かは知らない。(調べる気がないだけだと思う)

女湯はお客さんは他に3人ほどいたかと。

わたしの銭湯文化は京都に来てから覚えた。1人で行くことにも慣れてたので最近は持病で持ってたアトピーの改善のために天然温泉行ってみたり、宿泊先の温泉に入ったりしてたが、原点の銭湯を忘れていたのか。

鞍馬湯は温泉よりもそりゃ小さい浴槽であるが銭湯にしては十分だと思う。ジェット風呂と普通の浴槽、そして水風呂。今回はサウナは入ってない。

このご時世サウナやってないところもあったりする訳で行くたびにそこは寂しかったりする。

さて、髪の毛洗いながら、シェアハウスの子とお話。

なんと出町柳の王将も来月で閉店すると話を聞いた。まだ一度も行ってない。こちらはフランチャイズであり、学生さんのためにお金なくてもお皿洗いしたらご飯食べさせてあげるという知ってる人には有名のあの王将だ。

ちなみに「有頂天家族」にも登場してたらしい、鴨川沿いの「Bonbon cafe」も臨時休業している。

と、まぁここんところ閉店しているお店もちょこちょこ見るようになったのだ。

わたしにはちょっと熱く感じる程度の湯船でそんな話もした後は水風呂。

わたしは訓練の末に入れるようになった。シェアハウスの子はわたし目指して「入れるようになります!!」って言ってたけど、膝まで入れるようになっただけで良いと思うがなぁ。

お風呂と水風呂を3回行き来し、お風呂から出ることになった。

脱衣所の鏡にはお店の広告。ここに近所のスーパー、『瓢亭』の広告が書いてある。

密かにわたしはそれが好きだ。瓢亭と言えば高級料亭の老舗で『瓢亭玉子』、『朝粥』が有名でもあるが、懐石料理が食べられるお店だ。

南禅寺の茶屋であった「瓢亭」は今も東山にあるのだが、この広告を読むと鞍馬口の「緒方光琳」居宅跡の石碑があった場所にもお店を構えた時期があったようだ。

今の瓢亭はいつも通勤でお店の前を通るので、そのうち行きたいと思ってるのだが。

そして、銭湯の帰り。番台のおばちゃんもマスク外していて、「ありがとうねー」と見送ってくれた。

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銭湯は1人でなくみんなで行くのが楽しい。

あなたも近くの銭湯、機会があれば行って欲しい。これは京都の銭湯の話だがあなたの近所の銭湯にも物語はあるはずだ。

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