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【前編】京都の名刹で重宝されるDyson Lightcycle Morph™ライト

大勢の観光客が訪れる京都・嵯峨野。その地で1200余年の歴史を紡いできたのが、大覚寺です。弘法大師空海を祖とする真言宗大覚寺派の本山。正式には旧嵯峨御所大本山大覚寺(キュウサガゴショダイホンザンダイカクジ)と称し、嵯峨御所と呼ばれ長らく親しまれてきました。

明治時代の初めまでは、代々の天皇や皇室ゆかりの方が住職を務めた格式の高い寺院です。境内には周囲約1kmの大沢池があり、毎年秋には「観月の夕べ」という風雅な行事が開かれることでも知られています。

そんな名刹でDyson Lightcycle Morph™ライト(ダイソン ライトサイクル モルフ)が使われています。その様子を僧侶の下泉宏源様にお聞きしました。

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――現在、どういった場所でお使いですか?

下泉:毎年12月に行う「伝法灌頂(でんぽうかんじょう)」や「受戒(じゅかい)」という儀式で使用しています。両者とも真言宗の寺院にとっては、非常に大切な行事です。以前使用していたライトでは明るすぎて、儀式の静謐感が邪魔されていると感じ、何とかしたいと考えていたところでした。

そこで、Dyson Lightcycle Morph™ライトを導入いたしました。このライトは光量や色合いを自在に変えられますので、調節すればロウソクに近い色にすることもできると思いました。儀式に必要な光量を確保しながら、伝統的な儀式の格式を損なわない光を表現できていたと感じています。

―― 様々な機能がありますが、ご使用していかがですか?

下泉:本堂という荘厳な空間に西洋の照明器具が、まったく違和感なく調和していることに驚いています。ライトは左右360°回転しますので、光を当てたい場所に簡単に持って来られます。また光量を調節できるのも便利ですね。寺院には自然光だけの場所が数多くあり、薄暗い場所で作業をしなければならないこともありますが、その際にも重宝しています。
最初は価格がやや高いと感じましたが、使ってみると価格に相応したクオリティだと実感しました。とても満足しています。

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■和空間との親和性を生み出す直線美

――デザインについてはいかがですか?

下泉:シンプルなデザインですが、それが寺院建築に馴染んでいると感じています。実は私、大学時代に建築学を学んでいたのですが、寺院をはじめとする日本の建築は、直線で構成されているのが特徴です。例えば、柱や梁、襖、畳などはすべて直線です。当寺に有名な「村雨の廊下」という場所がありますが、縦の柱を雨に、直角に曲がる回廊を「稲光(いなびかり)」に例えてこう呼んでいます。このように古くから寺院は直線の美を重んじてきました。

Dyson Lightcycle Morph™ライトはカーブがなく、直線を生かしたデザインになっています。そのためでしょうか、座敷や茶室に置いても違和感を覚えません。さらに支柱部分が格子状になっており、「透過性」があります。それが何とも言えない陰影を作り出し、繊細で美しい光を放ってくれます。仏教儀式には、ロウソクや行燈、灯明といった灯りを用いますが、そういった伝統的な灯りにも溶け込んでいるように感じます。

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―― 和の空間に馴染んでいるのですね。

下泉:そうです。作家の谷崎潤一郎が執筆した随筆に「陰影礼賛」という作品があります。そこには、電灯がなかった時代の日本の美的感覚について書かれています。西洋は部屋の隅々まで明るくし、陰翳を消そうとする文化ですが、日本では逆に陰翳を利用することで芸術を作り上げてきたそうです。Dyson Lightcycle Morph™ライトにもそういった日本的な美しさがあると思います。

続きは後編へ。

大覚寺
京都市右京区嵯峨大沢町にある真言宗大覚寺派で歴史に深い関りを持つ寺院。
Dyson Lightcycle Morph™ライト
1台で4つの照明モードで、一日中最適な光を照らすことができる照明。