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【作曲家K7】音楽分析

作曲のレッスンでは和声法と対位法は必ず勉強させられます。和声法とはコード進行の色々なパターンを学びます。対位法とは旋律のありかた、からみ方を学びます。簡単に説明してしまいましたが、一言で言える内容ではありません。詳細はここでは省きます。ただ、身に付けるまでに少なくとも3年以上(本当はもっともっと)の時間がかかります。難しいのは、理論的なことだけでなく音として耳の中に学んでいかなければならないことです。それとは別に音楽の形を学んでいく必要があります。いわゆる形式論です。これがまた一言で説明できることではありま1せん。これもまた理論だけでわかっているだけでなく作曲する技術として身に付いていかなければなりません。それが難しいことです。ただここでは1つの理論とし学んだ経験について書いて行こうと思います。その曲の分析をすると言うことを知ったのは高校3年になってからでした。大学の入試には、和声の課題、バッハのフーガのような曲を書く課題、ベートーベンのようなピアノソナタを書く課題が出されます。そのために模範となる、バッハの平均律ピアノ曲集の分析とベートーベンのピアノソナタの分析をさせられました。ここでも詳細は省きますが、どんな旋律を使ってどんな構成で出来上がっているかと言うことを説明していくのです。高校生程度の生徒が分析するだけですから難しい事は無理なのです。でも、それなりにその曲の特徴を捉えて説明する必要がありました。この動機(特徴のある音の動き)が全曲にどう関わるかとか。この旋律はどこと関係ているとか。そう言った細かい事を調べ見ていきます。なかなか言葉では説明が難しいのですが。それにいろいろな方向から見方があり、定義付けにくいのです。でも、何とか理解しようと出版されている本を探しました。外国語が出来れば原書を探すのですが、それは無理なので日本で出版されている本を探しました。日本で出版される音楽の理論表はかなり数が限られています。楽譜は以前からかなりの量が出版されていましたが、理論書になると限られてきます。音楽出版社が少なく需要も少ないのです。

川手誠(作曲家)


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