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ナポリ 後編
ナポリの日常を垣間見る
四日目は観光客が行かなさそうな、the地元の市場に行った。ショッピングモールみたいに色んな店がズラーっと横に並んでた。夏野菜やフルーツ、雑貨物、百均にありそうなものが売られていた。お店の人と、買う人が会話をしながら、買いたい分だけ買う感じ、全部自動化されて人とのつながりが無くなってしまうセルフレジとかとは違っていいなと思った。あと、日本だったらプラスチックできれいに梱包されまくっているけど、ここはそういう概念がなさそうだった。
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11時くらいに休憩でバール(コーヒーショップ)に入ってドルチェ3つ、カプチーノを飲んだ。コンビニみたいな感覚で、イタリアにはバールがあって、そこでみんなコーヒーを飲む。私はカプチーノを飲みたくて頼んだけど、イタリアでカプチーノを飲むのは朝だけらしく、周りの人はみんなエスプレッソを飲んでいた。
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エスプレッソと共に、甘いパンやお菓子を頼むのが当たり前で、クリームが入ったクロワッサンやレモンケーキを食べるらしい。今回私達は、ナポリの伝統菓子である、ラム酒がたっぷりと染み込んだババとレモンケーキ、シュークリームみたいなやつを試した。ババは、各お店でラム酒の入り具合が違って、面白い。ババだけをひたすら食べて違いも楽しむツアーをしたいくらい、くせになってしまった。
茶色のジェノベーゼ
お昼ご飯は、駐車場のおじさんにおすすめを教えてもらったお店に行った。電話で、今から3人行くから良くしてね~って連絡してくれて、言われた通りの道をたどっていくと、美味しいのか?と少し不安になる店が現れた。騙されたと思いながら、メニューを見て、解読が困難だったから、お店の人におすすめを聞いた。いくつかおすすめを聞く中で気になったのが、ジェノベーゼパスタ。ジェノベーゼって聞くと、バジルの緑のパスタを思い浮かべるけど、ナポリのジェノベーゼは違うらしい。玉ねぎを甘~く炒めて、頬肉と煮込まれているパスタ。これ頼んで大正解。美味しかったああ。
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誰もやっていないことを作り出す天才たち
夕方18:00にアペリティーボして、ゆっくりした。ディナー前の夕方頃にバールに集まり、友達、家族などと軽くお酒を飲む習慣がイタリアにはあって、美味しい時間を長く楽しむっていいなと思った。
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その後、卵城を見に行った。この城の名前の由来は、「この卵が割れるときには城もナポリも滅びる」という呪文をかけられたという伝説かららしい。卵城の近くで車を止めて、ナポリの有名なベスビオ火山を見ながら少しぼ~っとした。その間、タバコを売る、花を売る、窓拭きをする、風船を売る、人形を売る人を見た。店舗を持っているわけでもなく、歩いてやってくる。花はカップルの男性側に買わせようとしたり、子供に風船あげようとしたりして、上手く売りつける。自分の土地でも無いのに、そこを駐車場にして管理している風にしてお金を取る人もいる。実はこの日、わたし達もお世話になった。最初は、どうなっているんだこの町は、と思っていたけど、誰もやっていないことを始めてそれで儲けるなんて、起業家素質ある人多いんじゃないかと今は関心している。好きなことを掘り下げて、誰もやっていないことをやりたいなって漠然と思っているだけの私は、彼らに学ぶべきだと思った。
伝統に胡座をかくピッツェリア
夜は、ナポリで有名なピッツァリアに行った。21:30に着いて1時間待ち。22:30から食べ始めた。もうこの時間に食べるのも慣れてきた。ザ定番なピッツァリア。普通に美味しいけど、なんだか生焼けの匂い、生焼けの生地を見て、伝統にあぐらをかくとはこのことだ。向上心が全く見えない。人気店っていうから期待してたけど残念。二日前に行った所が良すぎたみたい。
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その後、ピザ職人の師匠のお店を偶然見つけて、急遽寄った。オーナーが凄く優しくて、めっちゃお腹いっぱいなのに、ピザを焼いてくれて、ドルチェまで食べさせてくれた。お腹がはちきれた。最後は、ナポリのリキュールであるレモンチェッロをくれた。
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13:00~18:00の素敵昼食会
ナポリラストDay!!!
京都のナポリスタイルのコーヒーやさんが、ナポリで看板を書く最後のおじさんがいるって教えてくれたから会いに行った。この字体で書くのはこのおじさんしかいなくて、跡継ぎもいないから、本当に最後の一人らしい。このおじさんの看板は、市場や町で沢山見た。可愛くて、見てたらなんか元気になりそうな文字。先生は、学校のピザ窯の看板として、今この瞬間を楽しむっていうラテン語carpe diem って描いてもらってた。
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そのあとはナポリの郊外で素敵ランチ!
スローフード認定店で、畑や動物がいて、山の上で放牧してたりして、ローカルな食材で最高に美味しいものを提供してくれていた。美味しいものを探したら、ローカルなものを使うに至ったらしい。13:00-18:00までそこにいた。アペリティーボはお庭で。暑くなってきて、店の中に戻って、美味しい生ハム、チーズとワインから食事が始まった。向日葵の花で、リコッタチーズとハーブが包まれた料理、その後、黒トリュフとポルチーニのパスタが来た。コクとまろやかさと芳醇な香りに包まれて、恋に落ちた。
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この料理を食べている時に、キロメートルゼロの話になった。これは学校で学んだことの一つである。キロメートルゼロとは、生産者と消費者、そしてその両者を繋ぐ仲人としての料理人が、それぞれの立場で持っている物語・哲学を一つのテーブルを囲んで共有し交流することで、共感性を得て、より美味しくその土地のものを食べて魅力再発見!みたいな考え方だと認識したいる。ここで新しく学んだことは、生産から消費まで一キロメートルにも至らないから、キロメートルゼロという名前になったということ。なるほど、そういうことなのか。
その後、動物や畑を見に行った。道中に植えられていたプルーン、ベリーを食べながら、キアニーナ種というローマ時代から存在する牛を見た。
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その後、ラビオリの中にエビとクスクス入っているやつを食べた。地中海を感じる料理で、海鮮のプリプリさがたまらない。2人分食べた。そして、さっきのキアニーナ牛のステーキがやってきた。サイドについてたポテトが美味しすぎたホクホクカリカリ。プチドルチェがきて、ヤギのミルクのティラミス来て、3種類のドルチェもお越しになった!ファランギーナで作られたデザートワインで〆。甘すぎなくてちょうどよかった、美味しかった。胃袋が足りなかった。お腹も心も満たされ、これ以上にないくらい幸せだった。
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イタリアに来る前、水中の中で溺れているように毎日辛くて孤独だったけれど、イタリアが私を明るく幸せにしてくれた。
ナポリが、自分の意志を大切に、自信をもって今を一生懸命生きなさいって教えてくれた。
グラッチェナポリ。
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