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異性の心をつかむ文章

先日、本屋で「村上さんのところ」という本を立ち読みしていたんですよ。この本は、国民から村上春樹さんへ送られたいろんな質問を、村上春樹さんが答えたものをまとめた本です。

「さすが、村上春樹さんだ。考えることが深くて独創的で面白いなー。」って楽しくパラパラ見てて、その中でも「手紙をうまく書きたい」的な質問へのアンサーがとても興味深かったんです。

立ち読みなので質問の内容は詳しくは覚えていないんですが、その内容は「遠距離恋愛している彼女へ手紙を書いているんですが、どうすれば良い文章を書けますか?」みたいな感じだったと思います。


で、村上春樹さんの答えを覚えている限り簡単にまとめると

  • 生まれつき音痴がいるのと同じように、文章のうまさは生まれ持ったものがある。

  • でも面白い話をメモに書くなりストックしておくと、読んでて楽しい文章になる。

  • 面白い文章を書こうと意気込みすぎるのもダメ。肩の力を抜いて、クスッと笑える文章を書こう。

みたいな内容でした。間違ってたらすみません。


この話だけでも「へー、ためになるなー。」って思うんですけど、その後の村上春樹さんが今の奥さんと結婚した理由を書いていたところが、特に面白かったんですよ。

なんと奥さんが村上春樹さんと結婚しようと思ったのは、「村上春樹さんの書く手紙がすごく面白かったから」なんだそうです。

「料理で胃袋を掴む」みたいに、文章でも心を掴めるんですね。今の時代でいうと手紙というより、SNSでのメッセージかな。

「それにしても村上春樹さんって、どんな手紙を奥さんに書いていたんだろう?」あんな美しい文章を書く村上春樹さんが書く手紙は、読んでて面白いこと間違い無いですが。


よく考えれば文章を書くみたいな自分を表現することって、生物学的には自分を異性にアピールする行為として行われているかもしれませんね。

ミュージシャンに憧れて音楽をやる人が多いのは、歌ったり音を奏でることが異性からモテる行為だからです。進化心理学の本を読んで知りました。

なぜなら、その行為は「異性に自分の高いクリエイティビティを示すもの」だからです。創造性が高い人の方が、生存に有利ですから。だから売れている(売れてなくても)ミュージシャンは、めちゃくちゃモテるんです。


そして、これは音楽だけに限らず、アート全般に当てはまることです。ダンスを踊ったり、絵を描いたり、演劇の脚本を書いたりなどなど、そういった「創る」要素があるもの全般に当てはまります。

だから人間は創作活動に打ち込むのです。それ以外にも理由はある(心を落ち着けたいとか)と思いますが、本能的には「異性にモテたい」からです。

noteで多くの人が創作活動に精を出すのも、これで説明できます。人間は遺伝子を残そうと進化してきたので、その目的が達成できそうなことを本能的にしますから。

僕が文章を書く理由の奥底にも、「モテたい!」という生物本能としての欲望があるんだろうな。この戦略が効果的かどうかは、別として。だって文才がなかったら、僕のアピールは失敗になりますから。


あなたの美しい文章が、いつか大好きな人の心を掴めたらいいですね。


あ、最後におまけですが僕は普段こんな感じで、立ち読みしています。

店員の方には迷惑ですが、好きなのでどうしてもやってしまいます。申し訳ありません。

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