![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/81912639/rectangle_large_type_2_7b8f3594186f5780aaee04f4b5fdb4ed.png?width=800)
今日だけの文章
先日、ある人のnoteを読んでいてハッとさせられた。
「似たような文章は書けても、全く同じ文章は二度と書けない」ということに、すごく共感した。
僕も一度、noteの下書き保存をし忘れて、次の日に同じ内容のことを書き直そうしたことがある。
そうしたら、書きたい結論は変わってないんだけど、そこに行くまでの文章が大きく変わったことに、驚いた。
「一日経つと、こんなに自分の文章が変わるんだな。」
この不思議な経験を、「なぎっこ」さんが見事に言語化してくれた。
今日しか書けない文章
そう思えればどんな文章であっても、それは特別な文章だ。
特別な内容でなかったとしても。
何気ない日常のことを書いても、その文章は一度かぎりの文章だ。
ミュージシャンの方も、同じような経験をしているんじゃないかな。
同じ人が歌詞を書いているのに、初期、中期、後期で歌詞の雰囲気が、変わっていることがある。
年齢、取り巻く環境の変化によって、歌詞を書く人の心情が大きく変わっているからだろう。
だから、ミュージシャンの方は、その歌詞はその時にしか書けないものだと思っているに違いない。
僕はBUMP OF CHICKENが一番好きなアーティストで、昔の曲から今の曲まで、それぞれ違う良さがあって、歌詞と曲調の変化を楽しみながら聴いている。
若い時の荒削りな感じの曲も好きだし、今の優しい感じの曲も好きだ。
ときどき、自分も書く意味について考えることがある。
書くことで何か直接的に成果が得られるわけではないし、そもそも読んでもらえないこともある。
でも、「今日の文章は二度と書けない」ならば、文章を書くことは大きな意味を持ち始める。
それは、あとで自分の文章を振り返るときに、その当時の心情をもう一度鮮明に蘇らせることができるからだ。
旅行に行った時に撮る写真と同じように、その時の思い出を閉じ込めることができる。
今自分の文章を読んでも、特に大きな驚きはないが、自分がヨボヨボのおじいさんになったときに読んでみると、たぶん感動すると思う。思い出を懐かしんで。
「自分にもこんな時期があったんだなぁ」って。
だから、少しでも書きたい気持ちが湧いたら、書いてみた方がいいと思う。
そして、僕が誰かの文章を読むときも、その文章はその日にしか書けなかったもの、ということを意識して読みたい。
その文章は、たった一度きりの文章だから。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?