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半笑いのポッキーゲーム【毎週ショートショートnote】

横浜市内某公立高校 文化祭

僕はこの学校のサッカー部員だ。
副キャプテンの三浦は高校サッカー界のスーパースターだ。彼の力で全国優勝することができた。
僕は3年間補欠だったがサッカーの戦略戦術には抜群に長けていた。

三浦はいつも僕の戦術を取り入れ、僕にゲームプランを立てさせ、常に僕を立ててくれたので、他のチームメイトも自然に僕には一目置くようになった。


「次は、部活対抗ポッキーゲームです。参加する部活は男女4名の代表者を出して下さい」

お祭り男の武田が三浦とマネジャーの麗子とりさ子に声をかけた。
武田が得意だった強引なドリブルのように話をまとめた。

先頭の武田からりさ子に輪ゴムが渡り、りさ子から三浦に渡った。
あとは三浦から麗子に、ポッキーとポッキーが近づく…

麗子のことが大好きだった僕は複雑な気持ちだった。
僕は半笑いでそれを見ているしかなかった。
一体誰がこんなゲームを考えたんだ。
僕は、ポッキーゲームの発案者とグリコを恨んだ。

410文字


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