見出し画像

雑感記録(24)

【タバコについて】


今日、ジュンク堂書店に赴きまして大量に本を買ってきました。なんと7冊で21,600円ですって。内心「うわ、高いな~」なんて思ってしまったけれども、僕のルールとして「独身のうちは好きなものにお金を惜しまない」と決めているので「ま、いっか。今のうちだから。」と開き直ってお店を後にしました。

ジュンク堂が入っているのは昔からある百貨店。外装は凄く年季が入っていて、大きな地震でも来たら1発で倒れそうというような感じです。地下1階から確か8階まであるんだったかな?僕はその百貨店というよりもジュンク堂にしかいつも用事がないので各階の詳細なんて全く以て知らない。僕の目標は常にジュンク堂のある6階と決まっているのです。

そんなこんなで、今日も今日とてジュンク堂へ向かって本を購入して「さあ、帰ろう」と出入口のある1階に下りた時のこと。大きなお店ならではだと思うのですが、案内所?お客さまカウンター?って言うんですかね?制服着た女性の方が大抵いつも暇そうに立っておられる所という印象なのですが、そのカウンターを横目に百貨店を後にした訳です。

相変わらずカウンターの女性の方は暇そうでした。「お疲れ様です!」と心の中で敬礼しながら、そのカウンターの下に眼を向けました。ズラリと並べられているタバコに。


大学在学中の頃、授業終わりに友人と喫煙所へ行くのが日課となっていました。その当時は「タバコ吸うなんて!全くけしからん!」と頑なに考えていて、友人たちが隣で吸っているのを眺めていました。今思えば「お前、喫煙所に何しに来てんだ」って首根っこ掴んでやりたい気分ですが…。

それから地元に戻って社会人になった時、僕の同期の殆どがタバコを吸っていました。研修期間中、昼食の後必ずどこかへ姿を消していて「どこに行ったんだろう…」と思いながら戻ってくるのを待っていました。彼らが戻ってくるとタバコの匂いがしました。

そんなある日。同期たちと飲みに行った日の夜。タバコを渡され「お前も吸っちゃいなよ」とそそのかされました。何というか、酔ったその場のノリというやつなんでしょうか。僕も大分酔っぱらっていたので「おお、吸うか!」とか何とか言って吸いました。それが初めてのタバコでした。

最初は「こんな煙吸って、何が楽しいだ?」と半ば疑問に思っていました。むせるし、臭いし、良いことないじゃんと。そうして自分のなかでこれは面白いぞと思ってしまったんですね。何というか知的好奇心とよく言えばそうなんでしょうが、ニコチン以外に吸わせる要素って何だろうと探求してみたくなったんですね。そう思ったが最後。今に至るまで吸い続けてしまっています。


タバコと聞くと、そりゃもう「害悪」みたいな形で捉えられ、喫煙者は世の中の目の敵として扱われてしまいます。確かにタバコが与える影響はすでに医学的に証明されている訳で、身体にとっては微塵も良いことがないのは吸っている僕でも重々承知しています。しかし、それでも少しぐらいは良いことがあったりすると思うんですね。

よく「タバコミュニケーション」なんて言われることがあるんですが、これって結構重要だなと僕は感じています。目上の人、とりわけあまり話したことのない人達とのコミュニケーションですね。僕もタバコ吸う前は「いや、別に普通に話すればいいじゃん?」って思ってたんですけど、いやはや結構これ馬鹿にしちゃいけないなと思っています。

最近、会社に本部の偉い方たちが朝早くから来てまあ「視察」みたいなのがあった訳です。僕は仕事に行く前、職場の近くにあるコンビニでタバコを吸ってから向かいます。その喫煙スペースに行くと大抵、僕の上司もタバコを吸っています。色々とその上司と話をしている時に、その本部の方たちの乗る車が駐車場に入ってきた訳です。

僕の上司はその方たちと顔見知りだったため、色々と話をしていました。僕は本部の方たちとは「はじめまして」の間柄で、顔も知らないし「誰ですか?」っていう感じだったんですね。それで本部の方もタバコを吸い始めて、横で素知らぬ顔をして吸っている僕に色々と話を振ってくる。

そこで短い時間ではあったものの、貴重な話を聞くことができました。その方たちも「普段はこんな話しないからな」なんて笑いながらお話してくださいました。そのお陰か分かりませんが、声を掛けて頂けるようになって「困ったらなんか言えな」と仰ってくれました。例えそれが社交辞令であったとしても、それなりに嬉しかった訳です。


何と言えばいいのでしょうか。喫煙所ってある意味で小さなコミュニケーションの場だと僕は考えていて、一概に否定できないなと思っています。さらにこの時期で、喫煙所が無くなって行く中での、連帯感?と言ったらちゃんちゃらおかしいですが、本当に些細な同じ悩みを共有しているという連帯感があるのでコミュニケーションも円滑にすすむのかなと。

事実、「お前、若いのにタバコ吸うだか?」という切り口から話が始まってどんどん話が展開していきました。タバコも1つのコミュニケーションツールなのかなと最近では思っています。

初めて会う人とコミュニケーションを取る時って、恐らく相手と自分との中でとある共通点を探りながら進めていくと思うんですよね。これマッチングアプリ使ってて本当によく感じます。知らない人と話をする時に共通点を探り探りしながら進めていくんですが正直、これって結構骨が折れるんですよね。

例えば「本が好き」という共通点があったとしても、それがどの程度の「本好き」かというのはお互いにズレが生じる訳ですよね。漫画ならめちゃくちゃ読みますという人も居れば、ミステリー小説が好きでとか、はたまた哲学系が好きですとか、結局そういうところで噛み合わなくなってしまう。まあ、それはお互いが受け入れればいいだけの話なのですが…。

でも、好きなものってやっぱり譲れないところがあって、話してて噛み合わなくなってしまうと消化不良に陥ってしまってお互いがお互いにあまり気分がいいものでなくなってしまうということも往々にしてあると思うんですね。

ところが、タバコって「私タバコ吸うんですよね」ってわざわざ申告する必要がない、つまり探らなくてもいい共通点な訳です。だって喫煙所に居るんだし、咥えてるし、吸ってるし…。その行為をしている時点で共通点は存在しているのだから。なんならそこに居る、その場所を共有しているという時点で話のタネには困らない訳です。いちいち「何がお好きですか?」とか「趣味なんですか?」とかって聞かなくても良くて、具体的に「タバコ吸われるんですね」で済む。話を広げたきゃそこから広げて深めていけばいいだけの話。


要するにここまで長ったらしく書いてきた訳ですが、何を結局伝えたいのかというと「タバコ吸うことにもほんのちょっぴり良いところはある」っていうことです。

最後にこれは大切なので伝えておきたい。

・マナーを守れない喫煙者は全員滅びろ。自分で自分の首絞めてるだけでなく、日本全国の喫煙者の首を絞めていることに気づけ、このタコ。

・タバコは吸うもんじゃない。吸わないのが本当に1番。


よしなに。

ちなみに、これが今日の戦利品たちです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?