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【引用】ドゥルーズ『基礎づけるとは何か』

過去に「つぶやき」として引用を載せましたが、ホーム画面がつぶやきだらけに見えてしまうので、今後は読み終わったものについては、引用したつぶやきを1冊分ずつ1つの記事としてまとめていこうと思います。

今回読んだのは、ジル・ドゥルーズ(DELEUZE, Gilles)[1925-1995]『基礎づけるとは何か』(國分功一郎/長門裕介/西川耕平訳、筑摩書房、ちくま学芸文庫、2018年11月、東京)です。

以下、引用した文章になります。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

2024年2月20日 13:22
カントにおいては超越論的主観性が認識を可能にしていた。というのも、それこそが感性的諸対象を人間の認識に従属させていたのだから。(略)。超越論的な主体とは、超越そのものがそれに内在していたもののことである。

ドゥルーズ『基礎づけるとは何か』2018: 39

2024年2月20日 13:23
反対に、ハイデガーにおいて消滅してしまったのは超越性と超越論的なものとの間の区別である。ハイデガーにおいては両者は同一視され、その結果、基礎づけるものと基礎づけられるものも区別されない。

ドゥルーズ『基礎づけるとは何か』2018: 39

2024年2月24日 19:07
デカルトは、神は世界をその瞬間ごとに創造していると我々に語る。したがって、時間の根本的な非連続性があることになる。ある瞬間は次に来る瞬間の理由には決してならない。

ドゥルーズ『基礎づけるとは何か』2018: 95

2024年2月25日 16:02
ルソーにおける「自然法」についての問題がある。それは自然状態において行き渡っている法ではなく、(略)、「自然人」とはここで、生来の状態に刻み込まれていた潜在性が発達する際の法に従うものと想定される限りでの人間を意味している。

ドゥルーズ『基礎づけるとは何か』2018: 207

2024年2月25日 16:05
『ジュネーヴ草稿』には自然状態についての章があるが、『社会契約論』にはこの章が見られない。(略)。『社会契約論』は自然人を前提としている。『社会契約論』の扱う問題は、(略)、私人としての自然人ではないのである。

ドゥルーズ『基礎づけるとは何か』2018: 207-208

2024年2月25日 16:08
ルソーは自然状態を戦争状態と考えるホッブズを批判する。というのも自然状態にある人間は戦争状態にあることはできないからである。(略)。攻撃性をもった能力があったとして、その能力はいかなる利害を前提にしているのか?

ドゥルーズ『基礎づけるとは何か』2018: 210

2024年2月25日 16:12
したがって、戦争は所有権を前提としている。「戦争を構成するのは人と人との関係ではなく事物と事物との関係である」。したがって、戦争状態は社会を前提としている。

ドゥルーズ『基礎づけるとは何か』2018: 210


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