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【多子世帯の大学等授業料・入学金の無償化】に該当するにもかかわらず全く嬉しくない。

 令和7年度から実施予定の「多子世帯の大学等授業料・入学金の無償化」制度を確認しておこうと思って文科省のファイルを読んでみた。
 世帯のなかで同時に3人扶養している期間にちょうど大学生がいる場合に限定して授業料等が無償化されるという、おそらく誰もすっきりしない制度だ。
 理想のこども数を持てない状況を払拭するための制度なのだそう・・・。
https://www.mext.go.jp/content/20240426-mxt_gakushi_100001505_2.pdf 

○子供が何人いても、全ての世帯の大学等の授業料等の負担を最大2人分までにする
 ※子供が多い家庭への支援という趣旨
○あわせて、「同時に多くの子供を扶養して、家計負担が重くなっている時期」の教育費負担を軽減。

FAQより

 資料を読んで感じたのは「家庭への支援」であって「若者本人への支援」ではない、ということ。
 そういえば、第1子が大学受験するにあたって、私はいくつか財団の給付型奨学金の資料を読み、その趣旨に感動したりしていた。多くは若者本人に「あなたが学んだことを社会に還元することで返済してね」という明るいメッセージを送っている。
 国も若者本人に明るいメッセージをもっと届けたほうが良いと思う。
 うちはこの制度に、第1子に関しては該当する。とても助かるにもかかわらず、制度への納得感が全くないし、不公平感に乗っかることに怖ささえ感じる。
 また、情報が少なく、この制度については考えることを保留していた。

 そこに東大授業料値上げの話題!!こちらのほうが心を暗くさせるインパクトが大きかった。(出産を考える年齢だったら子どもをあきらめようと思うほど。)

 こんなに困惑させられるより、平たく大学授業料を値上げしないとか、むしろ下げるとかしてほしい。無償対象とならない末っ子までを無事に大学卒業させるまでは油断できない。

 現在放送中の朝ドラ「虎に翼」では、憲法の精神にのっとり「個人」が尊重される社会を作ろうとする昭和20年代が描かれている。
 今、国が推進する施策は、個人のためのものになっている?家族のものになっていない?さらには国の人口増のためだけのものになっていない?、寅子だったら「はて?」というんじゃない?と思う。