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小説

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超短編小説。短編小説。漢字一字シリーズなど。
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#二人

私たちは

私たちは

私は功太とどうしても一緒になりたかった。一緒に生きていきたかった。一緒になれるならなんでもするし、何もいらないと思った。なんでも渡すから功太と一緒にいたいという願いが叶い一緒になれたのに
涙がでるほど嬉しかったのに
毎日幸せをかみしめていたのに

そんな日々は一年も続かず

功太のことも自分のことも憎くてたまらない
私には帰る場所もなく、行く場所もない

心の自由も魂も売り渡してしまったのでどこに

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僕たちは

僕たちは

僕たちは幸せになるはずだった。
二人で一緒にいられたら嬉しくて楽しくて幸せで、二人なら何にでもなれるし何でも出来ると思っていた。

僕はユリコを幸せにできなかった。
ユリコは自分の体を傷つけるのをやめられない。
常に暗いオーラを放ち瞳はどんよりとして、まるで屍のようだ。
溌剌としたユリコはどこに消えたのだろう。

僕たちは、もう、目を合わせて会話をすることも手を繋ぐこともない。

一緒にいると自分

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