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【短編小説】◯◯◯の娘シリーズ

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独裁者の娘

独裁者の娘

 
幼稚園の時、遊具から落ちてひどく頭を打ち病院に運ばれた。幸いにもどこにも異常はなかったが、翌日、先生達が全員変わっていた。
大好きな先生が突然いなくなって泣いたのを覚えている。

私と目が合うとすぐそらす人ばかり。
数秒間目が合ってもその数秒間は、怖れ、好奇心、緊張、の色がほとんど。
私に積極的に話しかける人はいない。

父に取り入るために親子で近づいてくる人もいたが、邪な心はすぐわかるものだ

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