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【作品#8】『パレード』

こんにちは、三太です。

平日はもちろんですが、土日も部活動やなんやかんやと忙しい日々を過ごしている今日この頃です。しっかりと投稿は継続していきたいです。

では、今回は『パレード』を読んでいきます。

初出年は2002年(2月)です。

幻冬舎文庫で読みました。

あらすじ

4人の同居人、そしてそこに突如現れたサトルの計5人の語りによって物語が進んでいきます。
結末がなかなかスリリングな展開となります。
パレードというタイトルはパレードのように語りが進むからでしょうか。
この語りの手法はこの後も吉田修一の十八番となりますが、初めてこの作品で出てきました。

吉田修一さんの公式HPに載っていたあらすじも紹介しておきます。

先輩の彼女に片思いをする大学生、恋人を追いかけ上京し彼からの連絡をただ待つだけの美女、酒癖にいささか難のあるイラストレーター、そのイラストレーターがお持ち帰りした男娼、映画配給会社に務める健康オタク。大した理由もなく2LDKのアパートで共同生活を送る男女5人。上手くやっていくために、本音はオブラートに包んで暮らしている。そんな現代的人間関係の中、繰り広げられる日々の中である事件が…。第15回山本周五郎賞受賞作。

吉田修一公式サイト

出てくる映画(ページ数)

今回はとても多いので、とりあえず映画とページ数のみ書いていきます。
また既出のものもあったので、それについては既出と示しておきます。

①『ロッキー3』(p.43)
②『エクソシスト』(p.49)
③『サム★サフィ』(p.62)
④『バンビ』(p.110)
⑤『ミザリー』(p.110)
⑥『小さな恋のメロディ』(p.116)
⑦『ニュー・シネマ・パラダイス』(p.153)
⑧『告発の行方』(p.153)
⑨『時計じかけのオレンジ』(p.153)
⑩『ブルックリン最終出口』(p.153)
⑪『ブルーベルベット』(p.153)
⑫『テルマ&ルイーズ』(p.153)→flowersで既出
⑬『わらの犬』(p.153)
⑭『処刑教室』(p.153)
⑮『ベイビー・オブ・マコン』(p.153)
⑯『処女の泉』(p.153)
⑰『ピンク・パンサー2』(p.191)
⑱『London Dogs』(p.203)
⑲『ハンニバル』(p.216)
⑳『うなぎ』(p.237)
㉑『カンゾー先生』(p.237)
㉒『恋恋風塵』(p.243)
㉓『2001年宇宙の旅』(p.247)
㉔『ひまわり』(p.247)→グリンピースで既出
㉕『アラビアのロレンス』(p.247)
㉖『グロリアの憂鬱』(p.267)

既出の2作も含め、計26作品もの映画が登場しました。

感想

まず、映画名を探すという観点から言うと、26作品も出てきたのが衝撃でした。
これまでは多くても4作品ぐらいでしたので、一気に6倍を超えました。
そもそも登場人物の中に、映画配給会社で働く伊原直輝という人物がおり、そういった意味でも映画がたくさん出てきたのかなと考えられます。
逆に言えば、吉田修一さんが映画をよく見ていたり、映画に興味を持っていたりしたからこその登場人物の設定であったかもしれません。
作品自体は山本周五郎賞を受賞しただけあって、エンタメとして楽しく読むことができました。
ラストに向けてどんどん面白くなる感じです。
様々な登場人物の語りという点でも良いです。
「吉田修一さんの本で何かオススメありますか?」と聞かれたら、まずは紹介したくなる本の一つです。

次回は「ロッキー3」を見ようと思います。
3があるということは1・2があるはずなのですが、それらを見ずに3へ突入していきます。

では、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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