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春のような温かさがいつもある学校に… 君の一歩が、クラスの大きな一歩を実現した 〜心の宝物171

🌷必要と思えば迷わず買って出る


コロナ機の学校
4年生の彼は快活な野球少年。真ん丸な笑顔は、人の好いのんびり屋さんの印象ですが、優しさに加えて、冷静に周囲を見つめる視野の広さや、フットワークのよさは、かつて部活動を共にした私の目には、お父様譲りの才能であると共に、それを彼自身が、野球を通して磨きあげたものに見えました。

この日、学級では給食当番に欠席者が出て、それをどうするかで、配膳前に少しごたごたしました。感染予防の対応で、給食当番のミッションが、それまでより注意や制約を求められるようになったことに加えて、そういう状況を自分事と捉えて、円滑に解消していく思いも術も、学級としても個としても、まだ成長途上でした。押し付けようとする、拒否する、そんなやるせない雰囲気が大きく膨らむ直前でした。

🌷君の一歩が、クラス全体の歩みを大きく進めたよ


「僕がやるからいい」

そう言って彼が進み出ました。手を洗いに行く、消毒する、てきぱきと欠席した子のエプロンを着て、その子の分担作業に着手する。

何の迷いもない表情と所作は、グラウンドで瞬時に状況を判断し、決然と行動した結果なしとげたファインプレーさながらでした。周囲の子は、プレーに見とれるように、彼の一連の行動を、賞賛のまなざしで見つめていました。

このことをきっかけに、この学級では、目の前の状況を自分に置き換えて考えること、その気づきを「手伝う」「助ける」等行動することに怯まない空気が芽生え、学級のカラーとなりました。

君の行動を最も簡単に言えば「お手伝い」になるだろうか。
しかし、今を生きる君や仲間にとって、それ以上の値打ちがあったと私は思う。
お互いの命を守り、支え合うことを、想像や言葉だけでなく、毎日の生活の中で、実際に行動しなければならない現実を私たちは生きている。

君のとった行動は、仲間の命を守ることに他ならない。それを学級の全員が感じ取ったに違いない。お互いを、仲間の命を大切に守り合うことのできる学級に、大きく一歩を踏み出した。
君がきっかけとなったのだ。君を誇りに思う。

そんな思いで、お伝えしました。
後年、高学年になった彼は、様々な場面で、同様に力を発揮します。それはまた後日綴ります。

かけがえのないあなたへ
素敵なきらめきをありがとう
出会ってくれてありがとう
生まれてきてくれてありがとう
どうか、ありのままで
どうか、幸せで

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