#推し活勉強法 ~推しが尊くて偏差値20上がった話~
みなさん、「推し活」と「受験勉強」の関係について考えてみたことはあるでしょうか。
今日私がぜひご紹介したいのが、#推し活勉強法 というものです。
大学受験を終えて数年経った今、現在でもなおキャンパスライフで大活躍中のこのノウハウを、推しを尊ぶすべての方にぜひぜひシェアしたいと思います。
どうしてもやる気の湧かない必修や、間違って履修してしまった鬼単(=単位修得が難しいといわれる科目)に苦しむ大学生のみなさまも。
そして、受験にあえぐ高校生のみなさまも。
もちろん、「推し活」が大好きなみなさまも。
近年の「推し活」と「勉強」はひじょうに親和性の高いものだと私は解釈します。気になる項目だけでも、よければゆるーい気持ちでご一読ください
(※ちょこちょこ推し活用語?っぽいものが登場しますが、その説明文はあくまで個人の見解です。人によって解釈が異なるかと思います。ご容赦ください)
推し活勉強法 とは
推し活勉強法とは、一言で言えば「学校の先生を推す」。これだけです。
尊敬する先生・お世話になった先生のことを「恩師」と呼びますよね。
「おんし」という3文字には「おし」という2文字が含まれています。
恩師 ≒ 推しなのです(暴論)
ちょっと想像してみてください。アイドルでもインフルエンサーでも俳優でも、自分の「推し」がある日いきなり学校へ来て、授業をしてくれた場合、あなたは何点を取ると思いますか?
推しへの愛が深ければ深いほど、「死ぬ気で100点を取りに行く!」のではないでしょうか。推しへの愛は、時に、親子の情愛をも男女の恋愛感情も
友愛をも越えます。推しは世界を救います。
私の特技のひとつに「セルフ洗脳」があります。自分自身を洗脳させ、脳内認知を自力で補正することです。
「推し」という概念を後天的に生み出し、かつ、生活に取り入れる方法。
そのための基本的なマインドセットを以下に示します。
授業=ライブ
「授業」は、言い換えればライブです。だって、推しが目の前で、
自分の好きなこと(=担当教科)を延々と喋ってるんですよ。
数学の先生には数学が好きな方が多いのではないでしょうか。
推しとファンで会場の一体感を創りあげることを狙いとし、1度きりで終わってしまうからこその特有の熱気と臨場感がある。推しを肉眼で拝む。推しの生声を聞く。
それがライブです。そして、学校の授業にも共通することです。
授業という行為は、教室という特殊な箱の中でのみ存在し得るものです。
ライブという行為も、ライブ会場という特殊な空間でのみ成り立ちます。
『高校1年生の3月4日の1時間目の英語の授業』は、1回きりです。
先生が、全く同じ授業内容を、一言一句違わず再現することは不可能です。
卒業して母校を訪れても、恩師に「また授業してください」と頼み込むことはできません。
アイドルグループから卒業して女優へ転身した推しに、「もう1回センターしてください」と頼むことはできません。
(※あくまでも、基本的には。卒業したメンバーがゲストとして駆けつけ、一夜限りの復活を果たすこともごくまれにありますが。)
欠席した授業の板書を友達に移させてもらっても、
「授業内容を再生産した」ことにはなりません。
1時間目が終われば、授業の痕跡は黒板消しによって一瞬で消されます。
まるで、ライブ会場として使われたスタジアムが、数日後には元の姿に戻っているかのように。
ライブと違って、授業は円盤化もされません。
一生に一度。
その1コマだけ。
その1公演だけ。
現在進行形でしか存在しないのです。
それなのに、人々の記憶に永遠に残り続けてしまうのです。
10年前に受けた授業の雑談を、何かの拍子で思い出すことがあるのです。
刹那的で、儚くて、切なくて、もろい。
だからこそ、尊い。
そう。授業とは、ライブなのです。
授業構成=ライブのセトリ
先生は、ずっと講義をしている訳ではありません。
例えば、「① 導入→②生徒の音読→③教員の説明→④グループワーク→⑤ディスカッション→⑥課題提出」という流れの国語の授業があったとします。
これは、ライブでいえば セトリ(セットリスト)に当たります。
どうしてわざわざ、授業の流れを工夫するのか?
それは、学校の先生が「生粋のエンターテイナー」だからです。
推し(=先生)は、ファンを退屈させないために、最後まで楽しんでもらえるように、配置や構成、時間配分に至るまで、エンターテイナーとして会場づくりに心血を注いでくれているのです。
「どうしたら、子どもたちがもっと日本の歴史に興味を持ってくれるかな」
「どう伝えれば、ここにいる30人に不定詞の概念を理解して貰えるかな」
「どんな問題を与えれば、テストで点が取れない子でも運動方程式の使い方が分かるかな」
授業に対する先生方の創意工夫には、目の前の相手への『思いやり』が詰まっているんだと思います。
生徒一人一人に対する、とっておきのサービス精神、ホスピタリティです。
この種のプロ意識は、しばしばファンサ(ファンサービス)と呼ばれます。推しがファンを楽しませようとする粋な計らいのことです。
観客席に向かって思いっきりウインクする。
投げキッス。必殺技。満面のスマイル。ハートポーズ。
目が合う、指差しされる、じゃんけんをしてくれる。
神対応と言い換えられるかもしれません。
ライブ中に推しから貰う反応をレスと言いますが、
授業で先生に当てられるのは最上級のレスです。
運良く(?)1コマに2回以上当てられれば、爆レスと言っていいでしょう。
課題提出=「推しに貢ぐ」
課題提出は「推しに貢ぐ」行為に他なりません。グループ内での推しの序列を上げるために、推しのグッズを買いまくる。
推しがファーストテイクや歌番組に出演できるように、公開されたMVを何度も視聴して、再生回数上げに貢献する。
お金も、時間も、推しのためならぜーーーんぶ投資しちゃう。
課題を提出する=推しに貢ぎ物をする と言い換えれます。
先生から、「これは余裕がある人だけやればいいよ」と言われた課題も自主的に取り組みます。
なぜかって??
同担(=同じ人物を推す周囲のファンのこと)のライバルに差をつけて、自分がトップヲタ(TO)であることを見せつけるためです。
(※トップヲタ=オタク集団の中でもずば抜けて推しへの思いが強いオタクのこと。オタクの最高点として、時に、他のオタクたちを取り仕切る。
、、、らしいです。友達から聞いた説明によればですが)
私が推し(=先生)を一番愛しているんだ。
(注:恋愛感情と推しへの愛は、必ずしもイコールではありません)
だから、先生が作った英単語プリントも全部解く。
先生にオススメされたリスニング方法も試してみる。
先生から勧められた古文単語帳を試してみる。
先生に「やってくれたら嬉しい」と言われた模試の復習も、家でちゃんとやっとくね♡
授業プリント=公式グッズ
先生から貰ったモノは、全てグッズです。それも、ファンが自主制作した非公式グッズではなく「公式グッズ」です。
授業プリントは推しの宣材写真、課題のワークはペンライトみたいなものです。当然、授業での忘れ物はしません。
東京ドームでのライブ抽選が当たったのに、当日、推しのトレカやペンラを忘れてしまっては悲しいです。
邦ロックのファンが、ロッキン(ROCK IN JAPAN FESTIVAL)でリストバンドやタオルを忘れてしまっては悲しいです。
5時間目の授業=地方遠征
授業で寝るのは論外です。例えれば、わざわざ1泊して遠征した地方公演のライブ本番で、推しを前にパフォーマンス途中で爆睡するようなものです。
気が抜けやすい午後1発目の授業ほど、「お金と時間をかけて参加する地方遠征公園なんだ!!」と、自分に言い聞かせます。
期末試験は最大の推し活
テストでは当然1位を狙いに行きます。小テストも定期テストもです。
仮に、自分が2位だったら、自分よりも「推しへの愛が強い」1位の子が他にいるわけです。同担拒否の最古参として、それは許せない事態です。
以下、キモオタモードに入ります。
自分は推しのこと(=推しがどんな問題を出題するか)を誰よりも分かっている。
推しの性格や価値観(=どんな引っ掛け問題を出題するか、記述式問題の割合をどうするか、平均点をどの位で想定するか…)を全てを分かっている。
どのファンよりも推しのパーソナリティを研究し尽くしている。
どこまで教科書に準拠するのか、どの大学の入試問題に傾向を寄せに行くのか、あなたのことはぜんぶお見通しだよ♡
だからこそ、その科目で「1位」を取れるわけです。
1位を取れば推しからの認知は確実にもらえるでしょう。
良い成績を取った方が、推しからの好感度は上がるでしょう。
期末試験は、「推しへの思いを直接伝える」チャンスなのです。
握手会に相当するかもしれません。
同担拒否→勉強のモチベ
ここで一息きゅうけい。
勉強のモチベーションを高める即時的な方法をご紹介します。
ズバリ、『推しが自分以外の生徒と話している光景』を観に行くことです!
廊下や職員室に足を運び、推しがクラスメイトと談笑する様子を見てみましょう。じっくり目に焼き付けましょう。
いわば、それはスキャンダル。
週刊誌で、推しが異性との手繋ぎデートが報じられれば、ファンはどんな気持ちになりますか。
あなたの根底に眠る同担拒否の心を発動させましょう。
怒りとジェラシーが身体じゅうを駆け巡ります。
その嫉妬心をテスト勉強のモチベに昇華させるのです。
机に向かう時、推しが他の生徒と話す場面を鮮明に思い出すのです。
じゃあ、自分が正真正銘の一番のファンだと証明するためにはどうすればいい?
どうすれば、古参アピできる?
そうです。前述の通り、期末試験で誰よりも高い点数を取ればよいのです!
席替えで1列目=武道館の最前
席替えで自分の座席が選べる場合、または毎時間座席を自由に選択できる場合(大学の講義はコッチが多い)、1番前を取りにいきましょう。
日本武道館のライブで、「座席選んでいいよ」と言われたら、
間違いなく最前を取りに行きますよね?!
ライブの抽選で最前、またはど真ん中が当たって泣き崩れるファンを見たことがあります。オタクにとって光栄極まりない事態ではないでしょうか。
前に行けば行くほど、推しの表情管理、仕草、細かい動きまでよく観察できます。
観察を続けていけば、テストの伏線のはり方や出題箇所など、
成績を上げる上で有用な情報も分かってきます。
1番前なのでサボれなくなります。寝れば即バレます。
そのうえ、やたら当てられます(先生による)。
雑談でも、「○○はどう思う~?」と、最前列の生徒に話を振ってきます。
怠惰な私は、1番前の席を取るようになってから、
サボり癖がかなり改善されたように思います。
推しからの好感度を上げる方法
推しの好感度を上げるための努力も怠りません。
ライブ空間は授業だけですが、会場外でのファンの民度も見られています。推しは、ファンが思っている以上に冷徹にファンを見ています。
推しから少しでも良い印象を持ってもらうために、学校生活の態度全般が
矯正されたように思います。
人の悪口・陰口を言わない、遅刻しない、廊下ですれ違った先生全員にアイコンタクトで挨拶をする、姿勢を伸ばして前を向いて授業に集中する、校則を守る。
廊下で、やたらと先生の悪口を言ってしまう生徒がいるとします。
「あ、この人、僕を推してるらしいけど、他のメンバー(先生)の悪口とか言っちゃう子なんだな。」と、推しに1度でも思われれば、せっかくの推し活の努力が水の泡です。
推しからの好感度を極力下げないために、細心の注意を払って「模範的なファン」としての学校生活を送ることが求められます。
オンライン授業=Kpopのチッケム
こぼれ話。
私はコロナ禍で高校の2年間を過ごしましたが、休校期間中には授業動画が配信されました。
生徒は自宅にて、学校から送られるオンデマンド型の動画を視聴するのです。私は、これを「チッケム」と呼んでいました。
※チッケムとは、K―popアイドル界隈で、歌番組での推しメンのパフォーマンスのみをカメラで追いかけた映像を指します。
グループのメンバー全員が映り込んだダンスパフォーマンスではなく、「個」に焦点を当てているため、推しだけをじっくり拝むことができるのです。
苦手な人ほど推せ!
私は、好きな先生のことは推しません。
元からポジティブな感情を抱いている授業は、
推さなくとも、そこそこ真面目に受けられると思います。
推し活勉強法における「推し」の対象は、どちらかと言えば
「自分があまり良い感情を持っていない先生または授業」です。
なぜか?
嫌いな・苦手な先生の授業のほうが、無意識に勉強を避けている可能性が高いから。
どうしても自分と合わないな、と感じる授業スタイルを展開する先生も少なくないでしょう。
「私はグループワークが苦手なのに、この先生はいっつも班活動ばっかりさせてくるな。もっと自分で問題を解きたいのにな…」
「この先生、オチのない雑談が長いんだよな…もっとテスト問題の解説してほしいな」
「一斉講義型の授業って、眠くなっちゃうんだよな。私は体験型の授業が好きなんだけど…」
と、いう風に。
先生に何を求めるかは、当然、人によって違います。
私は、
「問題演習重視で、生徒を席順に当てるタイプの授業」が好きでした。
同じ好みを持つ人も、この授業スタイルが嫌いな人も、どちらも沢山いるでしょう。
「教科自体は好きだけど、先生の教え方が苦手」なんて授業もあるでしょう。逆もあるでしょう。
そんな時は、いったん「推してみる」。
私はこれを「ビジネス推し」と呼ぶことにしました。
「成績を上げる」という、一種のビジネスを成功させるための推し。
手段としての推し活。
本心で推す必要はないのです。建前でいいんです。
その先生を推しているのだと自らを錯覚させればいいんです。
(これが、冒頭に書いた「セルフ洗脳」です)
世の中には、「推しだから許せる」という便利な言葉があります。
推しがちょっとばかし炎上してしまった時や週刊誌に記事が載ってプチ騒動になった時、何かやらかした時。
「推しだから許せる」という言葉で片付ける友人を何度も見てきました。
(もちろん、その許容範囲は人によって変わるでしょう)
苦手な大人に対して「大好き!」「尊い!」という感情を戦略的に抱くことで、人間を見る目が変わりました。短所を長所に言い換える、ポジティブな思考回路が形成された気がします。
「ニガテ」という先入観は厄介です。
私には、本能的に「ムリ、苦手。」と拒絶してしまうコンテンツがたくさんあります。
苦手な女子。
苦手なスポーツ。
苦手な食べ物。
苦手な動物。
何よりも、苦手教科。
”苦手科目はてんでダメ。でも、好きな教科はいくらでも頑張れちゃう!”
私の得点分布はその典型例でした。
とはいえ。
幅広い科目を要求されがちな「国公立大学」を志望する私にとっては、
「どの科目でもバランス良く得点できる状態」が理想系でした。
「苦手意識を極力排除する」ことが、私にとって永遠の課題だったのです。
そこで編み出したのが、ビジネス推し。
とりわけ数学が苦手だったのですが、
頭の中にニガテの「二」の字が浮かんだ瞬間、
「数学しか勝たん!!!!!」と叫んでいました。(心の中で)
推し補正
恋愛において、「あばたもえくぼ」、「恋は盲目」と言いますが、
推し活でも同じ現象が起こります。
推しのマイナスな部分が、「推し補正」によって、逆に尊く思えてくるのです。たとえば、こんな風に。
「先生が、模試の範囲まで授業終わらせてくれなかった、、、。(泣)
でもそんな天然でとこが逆に推せるしギャップ萌えできゃわなんだが。
今日も供給過多でガチ尊い推せる」
「テストの平均点が低くてクラスに八つ当たりする先生、そんなドSな部分も逆にあざとくて推せる」
推しを仮定することで、究極のマゾヒズムを身につけることができます。
テスト期間中に大量の課題を出されることも、
叱られることも、
ちょっといじわるされても、
ご褒美でしかないのです。
そもそも、推しに干渉してもらえること自体が、
ファンにとっては最上級に嬉しいのです。
推し活の効果
私が推し活勉強法をはじめて、どんな成果があったでしょう。
まず、成績が分かりやすく上がりました。5か月間で校内偏差値が30あがりました。進研模試の全国偏差値が20上がりました。
直近1年で青点(=赤点の半分以下の点数)しか見なかった数学ⅡBで、
平均点を取れました。
今回ご紹介した勉強法は、私が学力を本気で立て直そうと一念発起し、結果的に、5教科総合で校内偏差を30上げることに成功したメソッドの1つです。
※偏差値70前後の公立校
「アイドルを推す」という一種の才能
「推しは推せるうちに推せ」という言葉があります
まだまだグループに在籍すると思われた推しが電撃卒業したり、芸能界ごと引退したり。
推しがいつ推せなくなるのか、誰にも分からないのです。
卒業式は私にとって、JK終了であると同時に
推し活終了のお知らせでした
同時に、大学の入学式は新たな推し活のスタートでした。
(次回、大学での推し活をご紹介します)
否応なく、推し変を迫られたのです。
その時に感じたことは、推しという概念の儚さです。
先ほども言ったように、推しとは、切なく儚くてもろい存在です。
だから尊い。
「推しへの愛が重すぎて悩んでいる」人、「同担拒否のリアコ勢(=推しに恋愛感情を抱くファン)」ほど、『成績を上げる』ポテンシャルを秘めています。
推し活勉強法の細かいメソッドはまだまだあります。
が、基本的には、「先生を推す」。
ただそれだけです。
受験勉強は、楽しく尊く!
先生を推すと、学校という世界は薔薇色になります。
たちまち、授業がライブ会場に、校内が推しのいる世界に変わるのです。
私のやってきた「推し活」は、学校という箱を使った壮大なお遊び、
いや、おふざけと言えるでしょう。
ネガティブに捉えがちな受験勉強というコンテンツを、
少しでも楽しみたい。
努力することが苦手な私が、
「頑張る」よりも「楽しく」勉強するために
挑戦したことです。
今日も今日とて推しが尊い!!
「推し活×受験勉強」に関するトピックは、
今後もまたゆるゆる語ってみようかな~と思います
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!!
推ししか勝たん!
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