性格イケメンとその理由...『皮膚と心/太宰治』考察【本紹介】
こんにちは 心陽菜紫です
季節の変わり目だからなのでしょうか、
普段の暴飲暴食のせいでしょうか、
あごにニキビがこんにちはしていて私の心は荒れ狂っております
同様の悩みを抱える同志よ、これを読んでみなされ、、
ということで
今回は、短編『皮膚と心』という話を紹介していきます!
(感想を含め個人の解釈です)
私は単行本『女生徒』に入っているものを読みました
皮膚と心/太宰治
あらすじ
簡単に説明すると・・・
吹き出物ができてしまった「私」は、
めちゃくちゃショックを受け
それはもうとんでもなく取り乱します。
それを見た旦那さんは大丈夫だよと
慰めて落ち着かせようとするのですが、
吹き出物はどんどん悪化していき・・・
という感じの物語です。
ニキビが嫌だなーって思っているひと!
素敵な旦那さんいないかなって思っているひと!
前カノ、前カレが忘れられないひと!
読んでみて下さい
感想・考察
私は、体質的に吹き出物がよくできるから、本文の初めでは、主人公の気持ちに共感して読んでいたが、あんまりにも「私」がめそめそいじいじしているので、途中からなんだか読んでいるこちらがいらいらしてしまって、本を投げ出したくなった。その女々しさしか感じられないという点で、女性視点の物語で太宰の右に出る者はいないなと、改めて感心した。
まず、「私」から見た夫(「あの人」)が男前に描かれている点が女々しい。とにかく性格がイケメン。学歴がなく、貧乏で、自信がなく、顔も貧相、そして結婚は二度目という、影がありまくりの男性であるのに、同じく自己肯定感の低い「私」には、ふと
と言うなんて、私だって惚れる。皮膚病になった「私」がヒステリーを起こしているときにも、
と言ってくれるし(普段は自信がなくておどおどしているのに)「私」が電車は嫌だとわがままを言ったときにも明るい顔で「わかってるさ。」と言ってくれる。そして、一番は、「私」がヒステリック後のうつでまいっている時に
と笑顔で答えるところだと思う。亭主関白の時代にここまで女性に寄り添えるのだろうか。
恋愛小説すぎる。漫画化でもしたら、現代でも十分に売り上げが出ると思う。
しかし、なぜここまで人間ができているのだろうか。
この物語は結局「私」が「あの人」に惚れ直したハッピーエンドのようにはじめは考えたが、上に述べたような「あの人」の男前さには、前の女の影を感じることもできる。結婚して数か月で女性の気持ちにここまで寄り添えないと思う。(紹介での結婚だからお付き合いもそこまでないだろうし)前の女の人と6年過ごしていたからだと考えるのが妥当ではないだろうか。「私」は皮膚病は理不尽に前妻のせいにするのに、「あの人」がくれる優しさは素直に受け取っていて盲目だなと思った。
以上短編、『皮膚と心』の紹介でした!
短いので読みやすいと思います
是非読んでみて下さい
最後まで読んでくださりありがとうございました
コメント待っています!
また気が向いたら読みに来てください('ω')ノ
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