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新しいグループで場への安心感が高まるコミュニケーションの始め方


はじめに

今回の記事は2020年に書いたメモを再編集したものです

「社会人のための学びの場づくり」というテーマで書き始めたLearning Journey Shareシリーズのその3です。
 
先月頭(2020年のこと)から「Zoomを使ったオンライン講座の開き方」という講座に参加し、つい先日講座が終了しました。なぜこの講座を受けることにしたのかはその2であるこちらの記事に書いています。

少し補足するとこの講座は、私の言葉でいうと「機械化・数値化に偏りすぎた人間社会に疑問を持ち、生命・自然の摂理に基づく、従来のピラミッド型とは異なる学習者主体の場づくり」ができるような知恵を体験的に学ぶことを意図されていました。参加した中で非常に得るものが多かったです。

どんな学びの場かというと、講師的存在が動機づけたり、促すのではなく、学習者がある種、自主的に学び、自律的・自発的に新たな価値を得ていく、そんなイメージでしょうか。(もっというと、この学びの場では講師は存在しておらず、ファシリテーター、言い換えれば学習支援者がいました。)

そんな環境の中で得た学びはとてもたくさんあり、正直まだうまく整理できていないのですが、書けるところから始めていこうと思いました。
 
ちなみにこのテーマは、以前集中的にインプットしていたアート・シンキングにも通じるところがあり、そういった点でも興味深いなぁと思っています。

今回の記事では、自分がいたグループや他のグループを観察していて気付いたことについて書いていきます。

会話の内容が場の安心感を変える

講座では、7人1グループに分かれてそのグループ単位で学習をしていくスタイルで進みました。
 
中には欠席せざるをえない人もいるため、その補講のために毎回のグループでの対話の時間は録画します。こちらは同時に、他のグループの方も見れるようになっているため、自分がいるグループだけではなく、他のグループからも学べるようになっています。
 
そうして、複数のグループの動画を観ているときに気づいたことがありました。
 
それは、メンバーの場への安心感が高まっていると感じるグループと、メンバーの場への安心感が低いと感じるグループで最初の段階で交わされている「会話の内容が違う」ということでした。

場への安心感が高いグループで最初に交わされている会話

まず、メンバーの場への安心感が高まっていると感じるグループでの会話では簡単に言うと本音が多い印象でした。

ここでいう本音とは「緊張しています」「参加することが不安だった」といったことです。枕詞に「実は・・・」がつくイメージですね。言い換えれば、今感じていることを正直に伝え合っているでしょうか。

また、話をする時は最初はリードする人がいたものの途中からは「どなたかいますか?」という「全体への投げかけ」で対話が繋がれていきました。

場への安心感が低いグループで最初に交わされている会話

一方で、まだまだ個別感を感じるグループでの会話は最初にその人の経歴・経験から話される場面が多かったり、特定の人が特定の人に意見を尋ねてみる形になっていました。

まとめ

これらを乱暴にキーワード化すると

・安心感が高まる(共感へ向かう)

会話の内容:本音、今感じていることベース
話の促し方:拡大質問的(個人名を指名するのではなく、場に促す)

・安心感が下がる(共感から離れる)

会話の内容:肩書き、経験、過去ベース
話の促し方:限定質問的(個人名を指名していく)

とできるかなと思います。

これを言い換えるならば、場という空間の中に今感じていることが注がれると人はリラックスできたり、呼吸が深くなる。過去の経験・成功体験などが注がれると息が詰まる、本音を出したくなくなる。とも言えます。(わかりにくいw)

また、会話の内容と書きましたが、前提として大事なのはどんなエネルギー・あり方でその内容を話しているか、ですね。 

場への安心感が高まるグループにはどんな存在が必要なのか?

これは上記の「安心感が高まる場」という中で出ている会話及び、話の促し方をそのまま実践できる存在が必要と言えるでしょう。

そして、それは1人ではなく、できれば2人は欲しいところです。なぜならば、2人であれば、片方が発したパスをもう片方が受け取ってくれて、キャッチボールとなるからです。

どんな人が実践できるのか?

どんな人が実践できるのか、というと端的にいうと今ここにちゃんと居られる・自分に安心している・今感じていることを言葉にする勇気があるといった人だと思っています。以前投稿したこちらの記事でいうSeeingな状態であれる人ですね。

では、どうすればそのようになれるのか、長くなってしまうのでまた別の機会にでも自身の経験を書いてみたいと思います。

さいごに

今回共有したポイントは、オンラインの場だと如実に影響すると感じています。リアルの場では他の要因によってある種、誤魔化されるというか、短期的には気にならなくなるというか、そんな違いがあると分析しています。

また、今回共有した以下のような会話が積み重なることで、

・安心感が高まる(共感へ向かう)

会話の内容:本音、今感じていることベース
話の促し方:拡大質問的(個人名を指名するのではなく、場に促す)

そのグループはいい意味で勝手な動きが生まれたり、気づき・閃きの頻度も上がっていったように思います。

何か参考になるものがあれば嬉しいです。

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