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栄養情報㊹ 三大栄養素

三大栄養素とは、炭水化物、たんぱく質、脂質のことを指します。
これらは、多すぎても少なすぎても身体の様々な影響を及ぼします。
今回は、リクエストをいただいた三大栄養素についてお話しようと思います。

●炭水化物(4kcal/g)

脳や体を動かすときに主にエネルギー源として利用される栄養素。
たんぱく質や脂質よりも素早く使えるという特徴があります。
また、脳のエネルギーになるため、集中力や記憶力を高める働きがあります。
消化吸収できる「糖質」と消化吸収できない「食物繊維」に分けられます。

摂りすぎると…

炭水化物が中性脂肪に変化し、皮下脂肪や内臓脂肪に蓄積されるため、
糖尿病や脂質異常症の原因になります。
また、脂肪が蓄積し肥満になりやすくなり、生活習慣病のリスクが上がります。

摂らなさすぎると…

口の中の異常(乾きやすくなる・息が臭くなる)、疲れや目まいを感じます。
また、吐気が起きる可能性が高くなり、便秘になりやすくなり、腎臓に負担がかかります。
さらに、ダイエット時にリバウンドを引き起こしやすくなります。

●たんぱく質(4kcal/g)

筋肉や内臓、髪の毛、皮膚、免疫抗体、ホルモン、酵素などを構成するのに必要な栄養素。
また、神経伝達物質の材料にもなります。
「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の2種類があり、複数のアミノ酸が合わさってできています。

摂りすぎると…

余った分を体の外に出そうとして腎臓に大きな負担がかかり、腎臓病や尿道結石を引き起こす原因となります。
また、カロリーも高くなるので肥満になるリスクが上がります。

摂らなさすぎると…

肌や髪、血管などにダメージを与えてしまいます。
また、ホルモンや神経伝達物質の働きも悪くなり、集中力がなくなりストレスを感じやすくなります。
エネルギーが不足すると筋肉を分解して補われるので、結果的に筋肉が減少してしまいます。

●脂質(9kcal/g)

炭水化物と脂質よりも高い9kcal/gのエネルギー源があるため、効率的にエネルギーの確保ができます。
体温の維持や細胞膜をつくる成分、臓器を守るなどの役割があり、ホルモン、免疫物質の材料になります。

摂りすぎると…

エネルギーが高いため、肥満になりやすく、脂肪として体内に蓄積されます。
また、血中の悪玉コレステロールが増加し血管の内側に付着し、高血圧、高血糖、脂質代謝異常の状態をもたらします。
さらに、動脈硬化による冠動脈心疾患などの不都合を引き起こす原因になります。

摂らなさすぎると…

エネルギーが不足し、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)が吸収されにくくなり、
体の抵抗力が低下し、倦怠感につながります。
肌荒れや髪のパサつきを起こし、気分が落ち込んだりイライラしたりします。

<バランスの良い食事食べるためには?>

外食や総菜系は脂質が多く、ラーメン、うどんなどの麺類や丼系は炭水化物の中心になりやすいため、
一汁三菜の食事を心がけ、バランス良く食べることが大切です。
毎日一汁三菜を考えて献立を立てることは難しいですが、
少しでも意識していただけると嬉しいです。