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物語思考こそ。

けんすう(古川健介) さんの 物語思考 「やりたいこと」が見つからなくて悩む人のキャリア設計術を読んだ。

「自分のキャラを決めて、それを演じきる」という「物語思考」。この説明がすごくわかりやすかった。心構えとかやる気、勇気に一切フォーカスしない、完全なHow toに絞ってあり、とりあえずこれをやればいいだけの話。

私は、こういうのを実は待っていた気がする。

「やりたいこと=目標達成=幸せな日々」とは限らない。この考えだと、そもそもやりたいことがわからない、目標達成した生活がこんなに大変だと思わなかった、振り返ると全然思ったのと違う、みたいなこともあり得る。

まず本書は考え方のスタートが違う。そして、「演じる」というと嘘をつくような印象があるかもしれないけど、そうでもしないと「私なんかが言っても、私なんか誰も見てくれないし、私なんてまだまだ・・」と思いまくって、結局何一つ行動できなくなっているんじゃなかろうか。しかも、そんな時に「自己肯定感を高めて!チャレンジ精神を持ち!思い切って勇気を出すんだ!」というところにフォーカスしていたら、何一つ行動できない状態を維持したまま、あっという間に20年くらい経ってしまう。

例えば「テストの点数を上げたい!」という時に「進路の方向性への理解、やる気スイッチの入れ方、日々努力する価値」とか言うより、「計算問題を解きまくる、歴史の年表を覚える、単語を暗記する」の方が直結しているように、この本の言われた通りにやればキャリア設計ができてしまう。それが思った以上に頭の中の壮大なモヤモヤを一掃してくれるのである。

5つのステップに沿ってワークを行いながら読み進めるが、ステップ1で私は衝撃を受けた。今まで何度も何度も概念としては取り入れてきたはずなのに、本書の中にある解像度を上げて考える説明書によって、まったく今までとは違う考えがでてきた。

例えば「なりたい状態」を書き出すとして、今まで書いてたのは「さすがにそうなってないと、やってきた意味ないよね」みたいなことで。せめてこの辺を落としどころにしておくか、みたいなことや、過去を無駄にしない護身だったりして。ここではないどこか、を思い描くことすらやめる事が癖になっていたことに気づき、かと言って壮大な夢物語を描くわけでもなく、「あれ?もしかしてこの辺になんかある感じしてきたよね??」みたいな感覚。

著者のネットコミュニティ知識から考える現代の話もめちゃくちゃ面白かったし、とにかくわかりやすいから、ご一読いただきたい。

さぁ、ワークもまだ20%くらいの進捗だけど、キャラを作って、さっさとあらゆることを他人事化にしてしまおぅっと。でも描くのはそのキャラの物語。そしてその主人公が日々あーだこーだ言いながら成長している姿をソーシャルメディアに晒していこぉっと。

物語思考

がんばります。
ありがとうございます。

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